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サブスク型ホームページ制作とは?月額制の仕組み・メリット・注意点を徹底解説

2025-06-05

監修:久保谷 太志

経済産業大臣認定 中小企業診断士 / Web制作ディレクター

サブスクのホームページ制作

1. はじめに|なぜ今「サブスク型ホームページ制作」が注目されているのか?

ここ数年で、**「サブスク型ホームページ制作」**という新しいサービス形態が急速に広まりつつあります。これまでホームページを作るには、初期費用として数十万円の支払いが必要で、さらに更新や修正のたびに追加費用が発生するのが一般的でした。しかし今、月額定額制(サブスクリプション)で気軽にホームページを持てる時代が到来しています。

その背景には、以下のような中小企業や個人事業主のニーズの変化があります。

  • 初期コストをできるだけ抑えたい
  • ホームページは欲しいが、本業に集中したいため運用まで任せたい
  • 将来的なリニューアルや改善にも柔軟に対応してほしい
  • デザインや集客にもある程度のクオリティを求めたい

こうしたニーズに対し、月額制モデルは非常に相性がよく、導入のハードルを大きく下げてくれます。

また、IT 技術の進化により、テンプレートの品質や自動更新、クラウド管理などが整備され、月額数千円〜1 万円台でも十分な機能とデザインを提供するサービスが続々登場しています。これにより、飲食店・美容サロン・治療院・士業・不動産など、さまざまな業種で**「サブスク型のホームページ制作を選ぶ企業・個人」が増加中**です。

検索エンジンでの集客、SNS との連携、スマホ対応といった現代的な要素も含めて、**時代に即した集客・ブランディングの入口として、サブスク型の導入は今や選択肢ではなく“新しいスタンダード”**になりつつあるのです。

本記事では、そんなサブスク型ホームページ制作の仕組み・メリット・注意点・導入事例まで、徹底的に解説していきます。この記事を読み終える頃には、あなた自身のビジネスに最適なホームページ運用方法が見えてくるはずです。

2. サブスク型ホームページ制作の基本概要

2-1. 「月額制ホームページ制作」とは?

サブスク型ホームページ制作とは、従来のように高額な初期費用を一括で支払うのではなく、月額定額制でホームページを運用できるサービス形態を指します。月額数千円から 1 万円台程度で、制作から保守・更新サポートまでをワンパッケージで提供しているのが特徴です。

サービス内容には以下が含まれることが多く、コストと手間を抑えつつ運用できる点が大きな魅力です。

  • ホームページの企画・デザイン
  • 初期制作(テンプレートまたはセミオーダー)
  • スマホ対応(レスポンシブデザイン)
  • 月次の修正・更新作業
  • セキュリティ・サーバー保守
  • ドメイン・SSL 証明書管理 など

2-2. サブスク型と従来型(買い切り型)の違いとは?

以下のように、支払い方法・サポート範囲・運用負担の観点で大きく異なります。

項目 サブスク型 従来型(買い切り)
初期費用 0 円〜5 万円程度 20 万円〜100 万円前後
月額費用 数千円〜 基本的になし(保守契約別途)
更新対応 月額に含まれる 別途見積もりが必要
デザインの自由度 テンプレートベース(カスタマイズ可) フルオーダーも可能
サーバー・ドメイン管理 代行される 自社で契約・管理することも

このように、サブスク型は初期リスクを減らし、運用の手間も軽減されるため、特に IT に不慣れな業種やスモールビジネスに適しています。一方で、デザインの完全オーダーや複雑な機能要件には従来型のほうが適しているケースもあります。

2-3. 対象となる業種・業態と導入傾向

サブスク型ホームページ制作は、以下のような業種で広く活用されています。

  • 美容室・エステ・ネイルサロン:SNS と連携しやすく、定期的なメニュー更新に対応
  • 整体院・整骨院・治療院:予約・口コミ情報を手軽に掲載
  • 飲食店:メニューや営業時間の変更に即対応できる
  • 士業(行政書士・税理士など):専門性を伝えるための簡易的なサイトに最適
  • 学習塾・保育園:保護者向けの情報発信やお知らせ配信に活用

また、最近では不動産、パーソナルジム、訪問看護、ペットサロンなど、ニッチな業種でも導入が進んでいる傾向があります。

中でも共通しているのは、「集客と信頼性のために、まずホームページを整えたい」というニーズ。これに応える形で、必要最小限から始められる月額制モデルが急成長しています。

3. 月額制ホームページの仕組みと契約モデル

3-1. 一般的な料金体系(月額費・初期費用)

サブスク型ホームページ制作の料金体系は、初期費用+月額費用の 2 本立てが一般的です。

  • 初期費用:0 円〜50,000 円程度が相場。テンプレート使用かセミオーダーかによって変動します。
  • 月額費用:3,000 円〜15,000 円程度が多く、サービス範囲によって差があります。

例えば、シンプルな情報発信だけを目的としたプランであれば月額 3,000〜5,000 円程度、デザイン性の高いページやブログ機能、予約機能などを含めると 10,000 円前後になることもあります。

多くの業者は「ライトプラン・ベーシックプラン・プレミアムプラン」のような段階的な料金設定を用意しており、予算や必要な機能に応じて選べるのがメリットです。

3-2. 提供されるサービスの範囲(デザイン・ドメイン・保守など)

月額料金に含まれるサービスは制作会社によって異なりますが、以下のような要素がパッケージとして提供されるのが一般的です。

項目 提供内容の一例
デザイン テンプレートベースのデザイン or カスタマイズ対応
ページ構成 トップページ+下層ページ(例:サービス紹介・料金表・お問い合わせ)
スマホ対応 レスポンシブデザインでスマホ最適化
ドメイン取得・管理 新規取得または既存ドメイン設定サポート
サーバー・SSL 独自ドメイン SSL 含むセキュアな運用環境を提供
更新代行 月 ◯ 回まで無料更新 or オプション課金制
SEO 基本対策 タイトルタグ・メタディスクリプションの設定など
アクセス解析 Google Analytics 等の導入サポート

このように、制作だけでなく運用・管理までをワンストップで委託できるのがサブスク型の大きな利点です。

ただし、ブログ投稿・画像の差し替え・機能追加などの範囲には制限がある場合が多いため、契約前に提供範囲の明示を確認することが重要です。

3-3. 解約・契約期間・注意すべき条項

月額制だからといって、いつでも自由に解約できるとは限りません。多くの業者では以下のような契約条件が設けられています。

  • 最低契約期間:6 ヶ月〜12 ヶ月などの縛りがある場合が多く、早期解約には違約金が発生するケースもあります。
  • 解約申請期限:1 ヶ月前までに申請しないと翌月も自動更新されるといったルールがあることも。
  • ドメイン・データの所有権:解約後にドメインや制作データが利用できるかどうかは要確認ポイントです。特に独自ドメインが業者所有になっていると、引き継ぎが困難になる場合があります。

また、月額費用の中での更新対応回数・修正内容に制限があるケースも多く、想定より柔軟に更新できないと後から気づくリスクもあります。

契約前には「サービス提供範囲・最低利用期間・解約時の対応」を必ずチェックし、口頭だけでなく書面や契約書で明文化されているかも確認しておきましょう。

月額制の手軽さの裏に、長期的なコストや自由度の制約が隠れていることもあるため、事前の情報収集が非常に重要です。

4. サブスク型のメリットとは?

サブスク型(月額制)のホームページ制作は、コストの平準化と運用の手軽さを両立できる点で、近年ますます注目を集めています。ここでは、従来の「買い切り型」と比較して優れているポイントを 5 つに分けて解説します。

4-1. 初期費用が安く、導入しやすい

最大のメリットのひとつは、初期費用が抑えられる点です。従来のホームページ制作では、完成前に数十万円の費用が発生することが一般的でしたが、サブスク型では初期費用 0 円〜5 万円程度と、非常にリーズナブルです。

このため、資金に余裕のないスタートアップや個人事業主でも、気軽にホームページを持つことができます。開業初期や新サービス立ち上げ時など、「まずはスモールスタートしたい」というニーズにもマッチします。

4-2. 定額制でコスト管理がしやすい

月額固定料金で運用できるため、毎月のコスト管理がしやすいのもサブスク型の魅力です。突発的な出費や、保守費用・更新費用の都度請求に悩まされることなく、安定した予算でホームページを運用できます。

事業経費として計上しやすい点や、税務上のメリットもあるため、会計処理の観点でも好まれています。経営者にとって「毎月 ◯ 円でこれだけの機能と保守がついてくる」という明確な費用対効果は、大きな安心材料になります。

4-3. 保守・更新まで任せられる安心感

多くのサブスク型プランには、保守管理・セキュリティ対応・軽微な修正作業などが含まれており、ホームページ公開後の運用負担を大幅に軽減できます。

たとえば、営業時間の変更、画像の差し替え、キャンペーンページの作成など、「ちょっとした変更」を依頼できるプランもあり、自分で HTML を触る必要がありません。

特に IT リテラシーが高くない事業者にとって、「何かあればプロに任せられる」という体制は安心感があり、本業に集中できる運用環境が手に入ります。

4-4. デザインテンプレートが豊富

最近のサブスク型サービスでは、業種ごとに最適化されたテンプレートデザインが数多く用意されています。飲食店、美容サロン、士業、教育施設など、それぞれの業界に合わせた構成やコンテンツが用意されているため、初めての方でも「見栄えの良いサイト」を簡単にスタートできます。

もちろん、テンプレートといっても安っぽさはなく、近年はレスポンシブ対応・アニメーション付き・動画背景など、トレンドを押さえたデザインも増えています。

スピード感とデザイン性を両立したい方にとって、テンプレート活用は非常に効率的な選択肢です。

4-5. 最新仕様への自動アップデートがある場合も

一部のサブスク型サービスでは、CMS(コンテンツ管理システム)やセキュリティパッチが自動で更新される仕組みを提供しており、ユーザーが常に最新の状態でサイトを運用できます。

Google の検索アルゴリズムや Web の技術は常に進化しており、数年前のまま放置されたサイトは検索順位を落とす原因にもなります。そうした意味でも、「定期的な仕様更新」が含まれているサブスク型はSEO の観点からも優位です。

最新のブラウザ対応やモバイル表示最適化も自動で行われる場合があり、常に一定以上のクオリティを維持したホームページ運用が可能になります。


このように、サブスク型のホームページ制作には「コスト」「運用」「デザイン」「更新性」の面で多くのメリットがあります。次章では、反対に導入時に注意すべきデメリットについて詳しく解説します。

5. サブスク型のデメリット・リスク

サブスク型ホームページ制作は手軽でメリットが多い反面、導入前に理解しておくべきデメリットやリスクも存在します。以下では、特に注意すべき 4 つのポイントを詳しく解説します。

5-1. 長期的には割高になるケースも

初期費用が抑えられる一方で、月額料金が永続的にかかるという点は、長期運用を見据えたときの大きなデメリットになり得ます。

たとえば月額 1 万円のプランを 5 年間続けると、総額は 60 万円に達します。これは従来の買い切り型ホームページ制作(制作費 30 万円+保守費用別)よりも高額になるケースもあるということです。

そのため、「短期でキャンペーンサイトを立ち上げたい」など明確なゴールがある場合には向いていますが、5 年以上継続する事業サイトであれば慎重な判断が必要です。

5-2. カスタマイズ性に限界があることも

多くのサブスク型サービスでは、テンプレートベースの設計が採用されており、デザインや機能の自由度が制限される場合があります

「もっと独自の予約フォームを追加したい」「アニメーションを入れてブランドらしさを強調したい」などの要望があっても、オプション扱いや非対応であることも少なくありません。

結果として、差別化が難しくなったり、ユーザー体験が限定的になったりするリスクがあります。自由な構築を求めるのであれば、買い切り型や WordPress などの自社管理型も視野に入れるとよいでしょう。

5-3. 解約するとサイトが消えるリスク

多くのサブスク型サービスでは、「契約終了=サイトの削除」となる仕組みになっています。つまり、契約を解除した瞬間にホームページが見られなくなるリスクがあるということです。

この点は、ドメインやデータの所有権が誰にあるのかを事前に確認することで、ある程度回避できます。中には、ドメインは顧客が保有し、データを引き渡してくれる事業者もあります。

サービス終了や料金変更など、運営側の都合で状況が変化するリスクもあるため、「出口戦略」も意識した契約内容の確認が重要です。

5-4. SEO 対策が不十分なサービスに注意

サブスク型ホームページの中には、SEO の基礎対策が甘いサービスも少なくありません。たとえば、

  • タイトルタグやメタディスクリプションが自由に設定できない
  • サイト構造が検索エンジンにとって最適でない
  • 表示速度やモバイル対応が不十分

といった問題を抱えているケースも存在します。

せっかくホームページを作っても、検索からの流入が増えなければ意味がありません。特にローカル SEO(地域名+業種)などを重視したい業種では、SEO 対応状況を事前に確認し、必要であれば対策を施してもらえるか確認しておくことが大切です。


このように、サブスク型の導入には多くのメリットがある一方で、契約内容や提供内容をきちんと把握しておかないと、後悔するリスクもあります。次章では、こうしたリスクを避けつつ自分に合ったサービスを選ぶための比較ポイントを解説していきます。

6. サブスク型と買い切り型、どちらを選ぶべき?

ホームページ制作の依頼を検討する際、必ずといってよいほど迷うのが「サブスク型(月額制)」か「買い切り型(初期費用一括)」かという選択です。どちらにもメリット・デメリットがあり、自社の事業フェーズや運用体制に応じた判断が求められます

ここでは、それぞれの違いを 3 つの観点から比較し、最適な選択肢を見つけるための判断材料を提供します。

6-1. 料金比較:3 年・5 年で見たときの総額

まずはコスト面から比較してみましょう。

プラン形式 初期費用 月額費用 3 年総額 5 年総額
サブスク型 0〜5 万円 1〜2 万円 36〜77 万円 60〜125 万円
買い切り型 30〜60 万円 年間保守:1〜3 万円 33〜69 万円 35〜75 万円

上記は一般的な相場をもとにした一例です。

  • 短期的な予算負担を抑えたい場合はサブスク型が有利
  • 5 年以上運用する予定がある場合は、買い切り型の方が総額が安くなる可能性が高い

特にスタートアップや小規模事業者は、初期投資の小さいサブスク型を選ぶことで、リスクを抑えながら Web 集客に挑戦できます。

6-2. 自社のニーズに合うのはどっち?

コスト以外にも、自社のニーズに照らして選ぶことが重要です。

サブスク型が向いているのは…

  • 開業直後や新規事業などで、初期投資を抑えたい
  • 社内に Web 担当がいないため、更新や保守を外注したい
  • デザインや機能に強いこだわりがなく、テンプレートで十分
  • サービスの変更や終了も視野に入れている

買い切り型が向いているのは…

  • 独自性のあるデザインや機能を盛り込みたい
  • 長期的にサイトを資産として保有・管理したい
  • SEO やマーケティング施策に自由度が必要
  • サイトのドメインやデータを完全に自社で管理したい

このように、予算だけでなく、運用スタイルや事業フェーズを踏まえて判断することがポイントです。

6-3. 実際の利用者の声をチェック

以下は、実際にサブスク型・買い切り型のサービスを利用している企業の声です。


飲食店経営者(サブスク型)

「月額 1 万円でここまでやってくれるのはありがたい。写真やメニューの更新も頼めばすぐ対応してくれるので、自分たちの仕事に集中できています。」

美容サロンオーナー(買い切り型)

「ブランディングを大切にしていたので、テンプレートよりもオリジナルデザインを重視しました。初期費用はかかったけど、その分しっかり集客につながっています。」

士業(税理士/買い切りからサブスクに移行)

「更新するたびに費用がかかるのが不便で、サブスク型に乗り換えました。保守も任せられて、安心感があります。」


このように、利用者の声を通して見えてくるのは、「どちらが正解」というよりも、自社の課題や目的にマッチする形を選ぶことが重要だということです。

次章では、具体的にどんなサービスを選べばよいのか、比較ポイントや注意点について詳しく解説していきます。

7. サブスク型ホームページの活用事例

サブスク型ホームページ制作は、導入コストの低さや保守サポートの手厚さから、さまざまな業種の中小企業や個人事業主に選ばれています。ここでは、実際に導入した 3 つの事例を紹介し、それぞれがどのような成果を得たのかを詳しく見ていきましょう。

7-1. 事例 1:小規模店舗で集客・販促が安定化

業種:地域密着型のカフェ

ある地方都市にあるカフェでは、これまで SNS のみで集客を行っていましたが、新メニューや季節限定イベントの情報が埋もれてしまう課題がありました。そこでサブスク型ホームページを導入し、次のような改善が見られました。

  • メニューやイベント情報を常時掲載できるようになり、集客が安定化
  • Google マップ上での検索表示順位が上昇し、新規客が増加
  • お知らせ機能で「今日のおすすめ」などを更新し、リピーターとの接点を強化

ホームページと SNS を組み合わせた運用によって、月ごとの売上変動が少なくなり、安定した集客基盤を確保できた好例です。

7-2. 事例 2:士業の信頼感向上と問い合わせ増加

業種:行政書士事務所

開業して間もない行政書士の方は、信頼性の面で不安を抱えていました。口コミが蓄積されるまで時間がかかるため、「まずは信頼感のあるホームページを持ちたい」という目的でサブスク型を導入

導入後の変化は以下の通りです。

  • プロが作成した落ち着いたデザインで、第一印象が大幅に向上
  • 業務内容や報酬目安を明示でき、問い合わせのハードルが下がった
  • 月額費用内で文章の添削や修正にも対応してもらえるため、更新の手間が軽減

結果として、半年以内にWeb 経由の問い合わせ数が 3 倍以上に増加。ホームページが**“営業マン代わり”**として活躍している状態を実現できました。

7-3. 事例 3:サロンや治療院で LINE 予約導線を強化

業種:エステサロン/整骨院

LINE 予約を導入しているにも関わらず、うまく活用できていなかった店舗が、サブスク型ホームページをきっかけに改善を図りました。

導入した機能・成果は以下の通りです。

  • ホームページのファーストビューに**「LINE で予約」ボタンを常設**
  • スマホ最適化された導線により、予約完了率が向上
  • 施術内容やビフォーアフター画像を掲載し、来店前の安心感を強化

結果として、LINE 経由での予約が月平均 30%増加。お客様からも「LINE 予約しやすくなった」という声が増え、予約忘れや機会損失が減少しました。


これらの事例が示すのは、サブスク型ホームページが単なる Web サイトにとどまらず、事業成長を支えるツールとして機能しているという事実です。次章では、サービス選定時に失敗しないためのチェックポイントを解説します。

8. サブスク型制作サービスの選び方ガイド

サブスク型ホームページ制作サービスは手軽に始められる一方で、サービス内容や契約条件によって成果に大きな差が出るのも事実です。自社に合ったサービスを選ぶためには、事前にしっかりと比較・検討することが重要です。この章では、後悔しない選び方のポイントを 3 つの視点で解説します。

8-1. 提供会社の選定ポイント

まずは、どの制作会社を選ぶかが最も重要です。以下の観点で比較しましょう。

  • 制作実績の豊富さ:自社と同業種の実績があるかどうかは大きな判断材料です。
  • サポート体制:更新代行やトラブル対応のスピード、相談窓口の有無など。
  • プランの透明性:料金体系が明確で、後から追加費用が発生しないかどうか。
  • SEO 対策の有無:検索エンジンに強いサイト構成ができるか。
  • デザインの柔軟性:テンプレートのバリエーションやカスタマイズの自由度。

見た目がきれいなだけでなく、ビジネスの成果につながる構成ができるかどうかを重視しましょう。

8-2. 契約前に確認すべき項目一覧

契約後に「こんなはずじゃなかった」とならないために、事前に以下の項目を確認しておきましょう。

  • 契約期間:最低利用期間は何ヶ月か。中途解約は可能か。
  • 初期費用の有無:初期設定費やデザイン費が別途発生するケースも。
  • 更新・修正対応:月に何回まで更新可能か。費用は含まれているか。
  • 納期の目安:公開までにかかる平均的な制作期間。
  • データの所有権:契約終了後にサイトデータをもらえるかどうか。
  • ドメイン・サーバーの管理者名義:契約者名義か、制作会社名義か。

契約書や利用規約は細かくチェックするクセをつけることが重要です。わからない場合は、事前にメールなどで確認を取りましょう。

8-3. サブスク型で失敗しないためのチェックリスト

最後に、サービス選定時にチェックしておくべきポイントをまとめたリストを紹介します。下記の項目にすべて「はい」と答えられれば、安心して契約に進めます。

チェック項目 確認済み?
業種に合った制作実績がある
デザインテンプレートを事前に確認できる
月額料金と提供内容が明確に記載されている
初期費用・解約時の費用について明示されている
サイト公開後の更新・保守サポートが含まれている
サイトデータやドメインの所有権について明確になっている
SEO に対応した構成・アドバイスが受けられる

これらのチェックを怠ると、後から不満やトラブルが発生する可能性が高まります。しっかり比較・確認し、自社に最適なパートナーを選びましょう。

9. サブスク型ホームページの導入手順と流れ

サブスク型ホームページ制作は、初期コストが抑えられるだけでなく、制作から保守・運用まで一貫してサポートされる点が魅力です。とはいえ、「実際にどうやって導入すればいいのか?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

ここでは、初めてでも迷わず進められる導入の流れをステップごとに解説します。どの業者でも大まかな流れは共通していますので、事前に把握しておくことでスムーズな導入が可能になります。

9-1. 相談・ヒアリング

最初のステップは、制作会社との無料相談・ヒアリングです。ここでは以下の内容を確認・共有します。

  • 自社の業種・業態やサービス内容
  • ホームページで実現したい目的(集客、採用、ブランディングなど)
  • 必要なページ構成(トップページ、サービス紹介、アクセスなど)
  • 既存のロゴ・写真・原稿の有無
  • LINE や Google Map など外部ツールとの連携希望

この段階で予算感や納期の目安、希望のデザインテイストなども具体的に伝えておくことが重要です。伝えるべきことを整理しておけば、以降のやりとりが非常にスムーズになります。

9-2. プラン決定と契約

ヒアリング内容をもとに、最適なプランの提案が行われます。

多くの制作会社では、下記のようなプラン分けがされています。

  • ライトプラン:シンプル構成+基本保守のみ
  • スタンダードプラン:更新代行・独自デザイン込み
  • プレミアムプラン:SEO 対策や広告運用もセット

この段階で、料金・契約期間・サービス内容をしっかり確認し、納得した上で契約を交わします。特にサブスク型では「最低契約期間」が設けられていることが多いので要注意です。

契約後は、請求書発行やカード決済登録などの事務手続きが進められます。

9-3. 制作・公開・運用開始

契約完了後、いよいよ制作フェーズに入ります。主な流れは以下の通りです。

  1. 素材の提出(ロゴ、写真、原稿など)
  2. デザインの確認・フィードバック
  3. コーディング・システム構築
  4. 最終確認・公開

制作期間は通常 2 週間〜1 ヶ月程度が目安ですが、素材の準備状況によって変動します。「どこまで自分で準備するのか」「任せられる範囲はどこか」も最初に明確にしておくことが大切です。

サイト公開後は、月額費用に含まれる保守・更新サービスがスタートします。問い合わせフォームの修正、営業時間の変更、画像差し替えなどを依頼できるほか、トラブル時の対応もサポートされるのがサブスク型の強みです。


このように、サブスク型ホームページは導入から運用までの負担を最小限に抑えながら、プロの品質を継続的に維持できる仕組みです。しっかりと流れを理解したうえで進めることで、スムーズに運用を開始できます。

10. サブスク型ホームページ制作会社 5 選

サブスク型ホームページ制作サービスは、初期費用を抑えてプロ品質のサイトを持ちたい事業者にとって非常に魅力的な選択肢です。月額制で導入できるため、資金的なハードルが低く、継続的なサポートも得られる点が評価されています。

ここでは、サブスク型で定評のあるホームページ制作会社を 5 社厳選し、それぞれの特徴や料金、サービス内容を詳しく比較します。


1. ING(イング)

INGは、初期費用 0 円・月額制で完全オリジナルデザインを提供する、サブスク型制作の代表的企業です。スマホ対応や更新システム「AQM ビルダー」など、基本機能が充実しており、小規模店舗から企業まで幅広く支持を集めています。

  • 月額料金:5,800 円~ 9,800 円(税込)
  • 特徴
    • 完全オリジナルデザイン対応
    • 独自 CMS で簡単更新
    • 月 1〜5 回までの更新代行あり
    • 最低契約期間 6 ヶ月
  • 公式サイトhttps://ing-web.net/

2. サブスク Web(ZANMAI 株式会社)

高品質な撮影・ライティング・デザインを含むワンストップ型のサービスを提供するのが「サブスク Web」。月額は高めですが、そのぶん成果重視の設計・運用が可能で、本格的な Web 活用を目指す企業に最適です。

  • 月額料金:35,200 円~ 90,200 円(税込)
  • 特徴
    • プロによる写真・動画撮影
    • 専門ライターによる原稿作成
    • 修正無制限
    • 2 年毎のリニューアル可
  • 公式サイトhttps://www.zanmai.co.jp/

3. ビズサイ(株式会社アクセスジャパン)

小規模事業者や個人事業主に人気の「ビズサイ」は、テンプレートを使わず完全オリジナルでの制作を月額 5,478 円〜というリーズナブルな価格帯で提供しています。

  • 月額料金:5,478 円~ 14,278 円(税込)
  • 特徴
    • 独自ドメイン&メールアカウント含む
    • スマホ最適化済み
    • 更新代行あり(回数制限あり)
    • EC・予約対応プランあり
  • 公式サイトhttps://www.webdeki.com/

4. UP TO DESIGN

柔軟なカスタマイズと親身なサポートに定評のある「UP TO DESIGN」。ユーザー視点に立った設計で、SEO 対策にも強みがあります。2 年目以降の料金が割安になるのも魅力です。

  • 月額料金:5,478 円~ 10,978 円(税込)
  • 特徴
    • オーダーメイドのデザイン対応
    • SEO を意識した構成
    • 定期更新の代行あり
    • 2 年目以降は割引価格適用
  • 公式サイトhttps://www.uptodesign.net/

5. ROS 株式会社

5,000 社以上の導入実績を持つ ROS は、業種別テンプレートを多数保有し、スピーディな公開と効率的な運用を可能にします。飲食店、不動産、美容など業界特化型ホームページに最適です。

  • 月額料金:7,900 円~ 29,900 円(税込)
  • 特徴
    • 200 以上の業種別テンプレート
    • 写真素材提供あり
    • システム連携(予約・物件検索等)
    • 更新代行・サポート体制あり
  • 公式サイトhttps://ros.co.jp/

**自社に合った制作会社を選ぶことで、サブスク型のメリットを最大限に活かすことができます。**料金やサービス内容だけでなく、対応姿勢や運用支援の充実度もしっかり見極めることが大切です。

11. よくある質問(FAQ)

サブスク型ホームページ制作に関して、導入を検討している事業者の方からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。サービス選定や契約前の不安を解消するためにも、ぜひチェックしておきましょう。

11-1. 月額の中に何が含まれますか?

基本的な月額費用には、サーバー・ドメインの維持管理、軽微な修正対応、セキュリティ対策、システム保守が含まれることが一般的です。

サービスによってはさらに以下の内容が含まれる場合もあります:

  • 定期的なコンテンツ更新(例:月 1 回の画像・文章差し替え)
  • アクセス解析レポートの提供
  • SNS 連携や Google マップ埋め込み

プランによって対応範囲が異なるため、契約前に**「どこまでが基本料金に含まれるか」**を明確に確認することが重要です。

11-2. 途中でプラン変更できますか?

多くのサービスでは柔軟なプラン変更に対応しています。

  • スタンダードからライトへダウングレード
  • スタンダードからプレミアムへアップグレード

といった切り替えが可能です。ただし、契約期間中に変更する場合は、次回更新タイミングまで変更が反映されないなどの制約があることも。契約書や利用規約の該当部分をよく読み、納得した上で手続きを進めましょう。

11-3. 自分で更新できますか?

はい、多くのサブスク型サービスでは、**簡易な CMS(コンテンツ管理システム)**が用意されており、テキストの編集や画像の差し替えを自分で行うことができます。

ただし以下の点には注意が必要です:

  • 対応できる範囲が限定されている(例:ブログ投稿のみ)
  • デザインやレイアウトの変更は運営会社側でのみ対応可

**「どこまで自分で操作できるか」**を事前に確認し、必要に応じて操作マニュアルやサポート体制もチェックしましょう。

11-4. SEO 対策は含まれていますか?

SEO 対策の内容はサービスごとに大きく異なります。

基本的には以下のような内部 SEO の初期対応が含まれていることが多いです:

  • meta タグの設定(title、description など)
  • モバイル対応(レスポンシブデザイン)
  • ページの読み込み速度最適化

一方で、外部 SEO(被リンク獲得、コンテンツ戦略など)や定期的な改善提案はオプション対応となるケースも。集客に力を入れたい場合は、SEO に強い制作会社を選ぶか、追加サービスの利用も検討しましょう。

11-5. 他社からの乗り換えも可能ですか?

はい、現在使用しているホームページからの乗り換えも可能です。

乗り換え時に行う主な作業は以下のとおりです:

  • ドメインの引き継ぎ(同一ドメインでの再構築)
  • 既存コンテンツの再掲載やリライト
  • 表示速度・デザインの改善

また、SEO の評価を維持するためにも、URL 構造やページタイトルの最適化が必要になる場合があります。乗り換えに不安がある場合は、実績豊富な会社に相談すると安心です。


よくある疑問を解消することで、導入時のトラブルや後悔を防ぐことができます。事前にサービス内容を理解し、自社に合ったプラン選びを心がけましょう。

12. まとめ|コスパと安心感で選ぶならサブスク型も有力な選択肢

ホームページ制作の選択肢として、サブスク型(月額制)サービスは年々注目度を増しています。特に、初期費用を抑えてスピーディーにサイトを立ち上げたい中小企業や個人事業主にとっては、非常に相性の良いモデルです。

これまでの「買い切り型」に比べて、定額で継続的なサポートが受けられる点は、専門知識のない方にとって大きなメリットとなります。制作から運用・保守までを一本化できるため、「更新が滞って古くなる」「サーバーの管理が不安」といった問題を解消できるのも魅力です。

ただし、長期的に見たときのコスト総額やカスタマイズ性の制限、解約時のリスクなども考慮する必要があります。導入前には必ず自社のニーズを整理し、提供内容や契約条件をよく確認することが重要です。

サブスク型が特に向いているのはこんな人

  • 開業・新規事業で初期投資を抑えたい方
  • IT に不慣れで、運用や保守を任せたい方
  • デザインや機能にこだわりすぎず、必要十分なサイトを求める方

一方、高い自由度や完全オリジナルな設計を求める場合は、買い切り型の方が合っているかもしれません。


コスパ・安心感・スピード感を重視するなら、サブスク型ホームページ制作は有力な選択肢です。近年ではサービスの質も多様化・高度化しており、テンプレートベースであってもプロ仕様の洗練されたサイトが実現できます。導入を検討中の方は、まずは気になる制作会社に相談して、自社に合った形を見つけてみてください。

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