鍼灸院のホームページ制作で失敗しないためのポイント10選|集客に繋がるポイントをプロが解説
2025-06-22
監修:久保谷 太志
経済産業大臣認定 中小企業診断士 / Web制作ディレクター
目次
- はじめに|鍼灸院の集客は“見せ方”と“導線”が命
- 第 1 章|なぜ今、鍼灸院にホームページが必須なのか?
- 第 2 章|集客できる鍼灸院サイトの“基本構成”とは?
- 第 3 章|信頼される鍼灸院サイトに必要な 10 の要素
- 第 4 章| SEO 対策の基本と「地域名 × 鍼灸」で上位を狙う方法
- 第 5 章|ホームページ制作でよくある失敗と改善策
- 第 6 章|集客に成功している鍼灸院サイトの事例紹介
- 第 7 章|外注 or 自作?制作スタイル別の判断基準と費用相場
- 第 8 章|公開後にやるべきホームページ運用・改善施策
- 第 9 章|鍼灸院のブランド構築と差別化の考え方
- 第 10 章|【保存版】鍼灸院ホームページ制作チェックリスト
- よくある質問(FAQ)
- まとめ|鍼灸院の集客は“伝え方”と“仕組み化”で変わる
はじめに|鍼灸院の集客は“見せ方”と“導線”が命
「技術には自信があるのに、なかなか新規の患者さんが増えない」「紹介や口コミだけでは限界がある」——そんな悩みを抱える鍼灸院の経営者は少なくありません。
かつてはチラシや通りがかりでの来院が主流でしたが、今は9 割以上のユーザーが Google 検索を通じて鍼灸院を探す時代です。施術内容や料金、アクセス情報を調べ、口コミを比較し、「この院なら信頼できそう」と納得したうえで予約へと進みます。
つまり、いくら腕のいい施術をしていても、**“ホームページで選ばれなければ来院につながらない”**というのが現実です。
鍼灸業界を取り巻く集客の現状
現在、全国の鍼灸院の数は年々増加傾向にありますが、それに比例して競争も激化しています。加えて、整骨院や整体、リラクゼーションサロンとの違いを明確に伝えなければ、ユーザーに選ばれる理由が曖昧なまま埋もれてしまう危険性があります。
また、近年は女性の利用者や高齢者の需要が増えている一方で、「はりって痛くないの?」「鍼灸って何に効くの?」という不安や誤解も多く見られます。
このような背景をふまえると、ただホームページを持っているだけでは不十分であり、専門性と安心感を同時に伝える“設計と見せ方”が求められます。
ホームページが果たす役割とは
ホームページは、単なる情報掲載ツールではありません。現代のホームページは、以下のような**「患者さんとの最初の接点」かつ「来院への導線」**としての機能を果たします。
- 鍼灸を受けたことがない方にも安心感を与える
- 施術者の人柄や技術の信頼性を伝える
- 症状や悩みに対する具体的な解決策を提示する
- LINE や予約フォームからスムーズに予約へつなげる
つまり、見込み患者の不安を解消し、行動を後押しする“仕組み”としてホームページを活用できるかどうかが、集客の成否を大きく左右するのです。
この記事で得られること
本記事では、鍼灸院のホームページ制作で失敗しないための重要ポイントを 10 の視点から解説しながら、SEO 対策、導線設計、ブランディング、運用方法に至るまで網羅的にお伝えします。
- 新規患者を安定的に集めたい
- 開業・リニューアルに向けて正しいホームページ設計を知りたい
- 競合院と差別化し、信頼を得られるサイトにしたい
こうしたニーズをお持ちの方にとって、**実践的かつ長期的に使える“集客戦略の設計図”**になるはずです。
それではまず、なぜ今「鍼灸院にとってのホームページ」がこれほど重要なのかを、第 1 章から掘り下げていきましょう。
第 1 章|なぜ今、鍼灸院にホームページが必須なのか?
「長年の常連さんがいるから大丈夫」「紹介があるからホームページはいらない」——そう考えていた鍼灸院ほど、近年の集客の流れに乗り遅れてしまっているのが現状です。
現代の患者は、鍼灸院選びを“ネット検索から始める”のが当たり前になっており、ホームページがあるかどうかが信頼の分かれ道となります。
ここでは、鍼灸院にホームページが必要不可欠な理由を、以下の 3 つの視点から解説します。
口コミや紹介に頼らない集客の仕組み
かつての鍼灸院経営は、地域の紹介・口コミ・通りがかりによる集客が主でした。しかし今では、多くの新規患者が**「〇〇市 鍼灸」「肩こり 鍼灸 おすすめ」などで検索**し、数ある中から比較して選ぶスタイルに変わっています。
つまり、「紹介がないと新規は来ない」と思っていた鍼灸院も、ホームページを使えば“紹介なしでも来院が見込める状態”を作れるのです。
【仕組み化のメリット】
- 自動的に検索流入が増える=広告費をかけなくても集客が続く
- 新患だけでなくリピーターも、安心して再来院できる情報源になる
- 営業時間外でもホームページが“営業マン”として働いてくれる
ホームページがあることで、「集客の波」をなくし、安定した新患数を生み出せる仕組みが構築できます。
Google で選ばれる鍼灸院になるには?
現在、鍼灸院を探す多くのユーザーは Google 検索を活用しており、**検索結果の上位に出てくるかどうかが“来院に直結”**しています。
検索結果の上位表示には、「地域名+鍼灸」などのキーワードを正しく使い、情報の充実度や信頼性を高めたページ設計が重要です。
【Google に強い鍼灸院の特徴】
- サイトタイトルや見出しに「〇〇市 鍼灸」などの地域名+キーワードを活用
- 症状別の施術ページを設けて「肩こり」「自律神経」「逆子」などでも検索されるようにする
- Google ビジネスプロフィールと連携し、マップでも目立つ位置に表示される
ホームページと Google の連携により、ネット上で“見つかる”仕組みが完成し、検索流入 → サイト閲覧 → 予約へと自然な導線が生まれます。
SNS やチラシだけでは限界がある理由
SNS やチラシは短期的な集客には効果的ですが、「検索されて比較される場面」では不利です。
【SNS・チラシの限界点】
- 投稿が流れていきやすく、必要なときに情報を見つけづらい
- 「詳しく知りたい」「他と比較したい」と思った時に深掘りできない
- 鍼灸の魅力や技術的な価値がテキストで伝えきれない
一方ホームページでは、施術内容・症例・料金・院長紹介・Q&A など、すべての情報を一元化して体系的に伝えることが可能です。
SNS やチラシを入口にしつつ、ホームページで「最後のひと押し」をする流れが、もっとも効率的な集客導線になります。
まとめ:選ばれる鍼灸院の共通点は「仕組み」を持っていること
新規集客の要は「検索されて見つかること」、そして「見つけられた後に納得してもらえること」です。その両方を実現するのが、ホームページの役割です。
- 安定した集客をしたい
- 紹介だけに頼らない経営にしたい
- 他の院としっかり差別化したい
こうした願いを叶えるために、鍼灸院のホームページは“あって当然”ではなく、“あって初めて土俵に立てる”時代に入りました。
次章では、実際に患者を呼び込む鍼灸院サイトの構成について、必要なページやコンテンツの考え方を詳しく解説していきます。
第 2 章|集客できる鍼灸院サイトの“基本構成”とは?
どれだけ魅力的な施術や実績があっても、それを正しく伝える構成でなければ、ホームページは「来院につながる資産」にはなりません。
集客できる鍼灸院サイトには、**訪問者が迷わず情報にたどり着き、安心して予約まで進めるための“導線設計”と“構成の工夫”**が不可欠です。
この章では、成果を出す鍼灸院ホームページに共通するページ構成と、それぞれの役割について解説します。
必須ページ一覧(TOP、施術案内、プロフィール、アクセス、予約、ブログ等)
✅ TOP ページ(第一印象で選ばれるための要)
- 鍼灸院の特徴や対象症状を一目で伝えるキャッチコピー
- 初めての方へ・施術内容・予約ボタンへの導線
- 信頼感を演出する写真・レビュー・症例紹介などの要素も配置
✅ 施術案内ページ(技術と専門性を伝える)
- 鍼灸の適応症状(肩こり・腰痛・自律神経失調症など)を詳しく紹介
- 施術の流れや回数・通院の目安なども明記
- 鍼が怖い方向けへの説明や Q&A も効果的
✅ プロフィールページ(院長の人柄と信頼を伝える)
- 院長の顔写真+国家資格・経歴の明示
- 鍼灸への想いや施術ポリシーをストーリー形式で紹介
- 「安心して任せられる先生か」を判断する決め手に
✅ アクセスページ(迷わせず来院を後押し)
- Google マップの埋め込み+最寄駅・バス停・駐車場案内
- 写真付きの道順ガイドや駅からの所要時間
- 営業時間・休診日・連絡先も併記
✅ 予約ページ(行動をスムーズに促す)
- LINE・WEB フォーム・電話の 3 種を用意
- 「この症状で予約して大丈夫?」などへの一言フォロー
- プライバシーポリシーの表示も忘れずに
✅ ブログ/コラム(専門性と親近感を高める)
- 季節ごとの養生法、セルフケア、症例紹介などを定期発信
- SEO 効果とリピーター育成の両面で重要
- 院長の人柄や考えが伝わる内容がベスト
初診患者とリピーターの両方に響くページ設計
良いホームページは、“初めて見る人”にも“通い慣れた人”にも使いやすい構成になっています。
【初診向けに必要な要素】
- 初めての方向けページ(施術の流れ・服装・通院目安など)
- 痛みへの不安をやわらげる言葉と写真
- 「なぜ鍼灸なのか?」を伝える説明ページ
【リピーター向けに必要な要素】
- お知らせ欄で臨時休診・キャンペーン情報を発信
- 回数券・LINE クーポンの案内
- 「○ 月 △ 日更新」など、動いているサイトである印象づけ
来院回数や関係性に応じて、必要な情報にすぐアクセスできるような構成が、患者の安心・利便性につながります。
情報の「安心感」「信頼感」「納得感」をどう伝えるか
現代のユーザーは情報に敏感です。特に医療・施術分野では、「安心・信頼・納得」の 3 要素を感じられなければ、問い合わせにはつながりません。
【安心感を高めるために】
- 清潔感ある院内写真
- 院長の顔が見えるプロフィール
- はり・きゅうの安全性に関する説明
【信頼感を生むために】
- 国家資格の明示
- 実績・症例紹介(個人が特定されない範囲で)
- Google 口コミや患者の声(写真付きであれば効果倍増)
【納得感を与えるために】
- 料金と通院回数の目安を明確に表示
- 症状別の改善事例や解説コンテンツ
- 「来て良かった」と感じてもらう導線
構成は“見せ方の設計図”です。鍼灸院の強みや想いを最大限に活かすには、どのページに、どんな順序で、どんなトーンで情報を配置するかが極めて重要です。
次章では、集客力を飛躍的に高めるための「信頼を勝ち取る 10 の要素」について、具体的な実践ポイントとともに紹介していきます。
第 3 章|信頼される鍼灸院サイトに必要な 10 の要素
新規患者があなたの鍼灸院を選ぶかどうかの判断基準は、技術や実績ではなく、“信頼できるかどうか”が最初の分かれ目になります。
特に鍼灸が初めての方にとっては、「痛そう」「本当に効果があるの?」という不安が大きく、その不安を払拭できるかどうかが来院の決め手になります。
この章では、信頼感を与え、予約率を高めるためにホームページに必ず盛り込みたい 10 の要素を具体的に解説します。
1. 院長プロフィールと国家資格の明示
顔の見えるプロフィールは、安心感の土台です。施術者がどんな人か分かることで、はじめて「相談してみようかな」と思ってもらえます。
- 顔写真+フルネーム
- はり師・きゅう師などの国家資格番号の記載
- 経歴・得意な症状・施術への想い
「あなたにお願いしたい」と思ってもらえるプロフィールが、他院との決定的な差になります。
2. 鍼灸の施術内容と適応症状を丁寧に説明
鍼灸が初めての方にも分かるように、「どんな症状に対応できるか」をやさしく丁寧に解説しましょう。
- 対応する主な症状(肩こり/腰痛/自律神経失調症/不眠など)
- 鍼の太さ・深さ・刺激の強さなどへの説明
- 痛みや熱さへの配慮、安全性への取り組み
「この症状にも鍼灸って効くんだ!」という発見と納得が予約につながります。
3. 初診からの流れをステップごとに紹介
「何が起きるかわからない」という不安をなくすために、来院から施術・会計までの流れをステップ形式で紹介しましょう。
- 受付 → 問診 → 触診・脈診 → 施術 → アドバイス → 会計
- 着替えの有無・所要時間・持ち物なども明記
- イラストや写真があるとさらに効果的
初めての来院前にイメージが持てることで、心理的ハードルを下げることができます。
4. 症例紹介やお客様の声を活用
実績や体験談は、信頼の裏付けとなる最強のコンテンツです。
- 症例紹介(ビフォーアフター/改善までの経過)
- 来院目的・年齢・職業・回数などの記載
- お客様の声(手書きアンケート・写真付きも効果的)
掲載の際はプライバシーに配慮しながらも、リアルな声をできるだけ具体的に伝えることがポイントです。
5. 清潔感のある院内写真・施術風景を掲載
どれだけ文章で説明しても、「実際の雰囲気」は写真でしか伝わりません。
- 受付・待合室・施術ベッド・個室・トイレなど
- スタッフの施術風景や、笑顔のある写真
- 明るい色調・自然光を活かした撮影
「この院なら安心して通えそう」と感じてもらえる空気感が重要です。
6. 明朗な料金表とオプションの説明
料金が分からないと、不安で予約につながりません。
- 初診料/施術費用/回数券/美容鍼などの料金を明記
- 所要時間・内容の違いを比較表で掲載
- 保険の取扱可否、キャンセルポリシーも記載
“不明瞭”が 1 つでもあると信頼は崩れるため、情報はすべてオープンに。
7. アクセス案内は地図+徒歩・車ルート付き
迷わせない=来院率を上げる、ということです。
- Google マップ埋め込み
- 最寄駅からの徒歩ルート+目印の説明
- 駐車場の有無・台数・近隣パーキングの案内
可能であれば、道順の写真やショート動画もあるとより親切です。
8. スマホ対応・高速表示でストレスを軽減
ホームページの閲覧者の7〜8 割はスマートフォンユーザーです。
- レスポンシブ対応(スマホ・タブレットでも崩れない)
- タップしやすいボタン設計
- 表示速度(3 秒以内)を意識
表示の遅さや使いづらさは、それだけで“離脱の理由”になります。
9. 予約フォーム・LINE 予約の導線をわかりやすく
「どうやって予約するか」がすぐわからなければ、せっかくの見込み客も逃してしまいます。
- 各ページの下部に予約ボタンを固定
- LINE 予約・フォーム予約・電話予約を併設
- 「初めての方もお気軽にご相談ください」と一言添える
1 クリックで予約に進める“導線の短さ”がコンバージョン率を左右します。
10. 定期更新できるブログ・コラムで専門性を発信
信頼は「知識」×「更新頻度」で育ちます。
- 季節のセルフケア、東洋医学の考え方、院長の日常など
- 症状別コラム(肩こりの原因と対策など)
- 1 ヶ月に 1 本を目標に、続けられるペースで OK
「専門家が発信しているサイト」という評価が SEO にも有利に働きます。
これら 10 の要素を押さえることで、あなたのホームページは単なる“紹介サイト”から、“患者との信頼を育てる集客ツール”へと進化します。
次章では、こうした構成や要素をさらに強化するために必要な、SEO 対策と地域キーワード戦略について解説していきます。
第 4 章| SEO 対策の基本と「地域名 × 鍼灸」で上位を狙う方法
ホームページがあっても検索で見つけてもらえなければ、存在しないのと同じです。
特に鍼灸院のような地域密着型のサービスでは、「〇〇市 鍼灸」や「△△ 区 鍼 肩こり」など、**地域名と症状キーワードを組み合わせた検索(ローカル SEO)**で上位に表示されることが、集客のカギを握ります。
この章では、鍼灸院に特化した SEO 戦略の基礎と実践方法を解説します。
「〇〇市 鍼灸」「△△ 区 鍼+肩こり」などのキーワード戦略
まず、ユーザーがどのような検索ワードで鍼灸院を探しているかを理解することが重要です。
【よく検索される組み合わせの例】
- 地域+業種:〇〇市 鍼灸、△△ 区 鍼治療
- 地域+症状:〇〇市 肩こり 鍼、△△ 区 頭痛 鍼灸
- 地域+ジャンル:〇〇市 美容鍼、〇〇駅 鍼灸
【キーワード選定のポイント】
- 地名は市・区・駅名など複数パターンを想定する
- 症状別・ニーズ別ページを分けて作ると SEO に強い
- 無理に詰め込むのではなく、自然な文章中にキーワードを含める
たとえば、「港区 鍼灸院 肩こり」で上位を狙うには、タイトルや見出し、本文中にこれらのキーワードを“自然な形で”入れる必要があります。
h タグ、タイトル、メタディスクリプションの最適化
検索エンジンに正しく評価してもらうには、HTML の構造(タグ設計)も非常に重要です。
【タイトルタグ(title)】
- 検索結果に最も大きく影響
- 例:「港区の鍼灸院|肩こり・腰痛に特化した〇〇鍼灸院」
【見出しタグ(h1〜h3)】
- h1 はページに 1 つだけ(メインタイトル)
- h2 以降は内容の階層構造を意識して設置
- 例:h2「肩こりの原因と鍼灸施術」、h3「施術の流れ」
【メタディスクリプション】
- 検索結果の説明文に表示(120 文字前後)
- キーワード+信頼感+メリットを組み合わせて書く
- 例:「港区で肩こりにお悩みなら〇〇鍼灸院へ。国家資格保持者が丁寧に施術。駅徒歩 3 分・LINE 予約 OK」
構造を整えること=検索エンジンとユーザーの両方にやさしいサイトにすることです。
症状別ページの SEO 対策(例:腰痛、頭痛、不眠、逆子など)
「肩こり 鍼灸」「不妊 鍼治療」などの症状系キーワードで流入を増やすには、1 ページに 1 テーマで作成する症状別ページが効果的です。
【症状別ページに入れるべき内容】
- 症状の一般的な原因と西洋・東洋の見解
- 鍼灸がどうアプローチできるか(効果の仕組み)
- 実際の症例(改善までの回数・期間など)
- 施術方法の写真・説明
- 来院の目安(週 ◯ 回、何回程度など)
【推奨キーワード例】
- 「〇〇市 腰痛 鍼灸」
- 「△△ 区 不眠 鍼治療」
- 「〇〇駅 逆子 鍼灸 妊婦」
1 ページごとにテーマを明確にすることで、検索上位を狙いやすくなり、読者の満足度も高まります。
Google ビジネスプロフィール(MEO)の活用法
Google マップ上で上位表示されるには、「Google ビジネスプロフィール(旧:マイビジネス)」の最適化=MEO(Map Engine Optimization)対策も重要です。
【MEO 対策の具体例】
- 正しい住所・電話番号・営業時間の登録(NAP 情報の統一)
- カテゴリを「鍼灸院」「鍼治療」などに設定
- 院内や施術風景など、写真を 10 枚以上投稿
- 投稿機能でブログ的にお知らせを発信
- 患者さんにレビューを依頼し、定期的に口コミを集める
Google 検索の「地図エリア」で上位に表示されれば、検索エリアの“視覚的な入口”として非常に強力な集客源になります。
まとめ:地域名と症状キーワードを軸にした構成で“見つかる鍼灸院”に
SEO 対策は、一朝一夕で結果が出るものではありませんが、正しい方向で積み上げれば、安定した検索流入と指名検索が得られる資産になります。
- 地域名 × 鍼灸 の組み合わせでキーワードを設計
- ページ構造・タグ設定を正しく整える
- 症状別ページで専門性と対策力を見せる
- Google マップとの連携で検索面積を広げる
この 4 つを意識すれば、あなたの鍼灸院は**“探され、選ばれ、信頼される存在”**として地域で確かな集客基盤を築くことができます。
次章では、逆にホームページ制作でありがちな失敗と、その回避法を事例付きで紹介します。
第 5 章|ホームページ制作でよくある失敗と改善策
鍼灸院のホームページを作るとき、「見た目が整っていれば大丈夫」と考えてしまうと、**集客につながらない“残念なサイト”**になってしまうことがあります。
ここでは、実際によくある失敗例を 4 つ取り上げ、それぞれの問題点と改善策を解説します。
これからホームページを制作・リニューアルしようとしている方は、同じ轍を踏まないよう、ぜひ事前にチェックしておきましょう。
写真不足・情報不足で不安を与えてしまうケース
【よくある失敗】
- 写真が 1〜2 枚しかなく、院の雰囲気が分からない
- 院長やスタッフの顔が一切掲載されていない
- 施術内容や症状別の説明がほとんどない
【問題点】
患者側からすると、**「どんな場所で誰が施術してくれるのか分からない」**ことは、大きな不安要素です。特に初めて鍼灸を受ける方にとっては、安心材料がないと予約には踏み切れません。
【改善策】
- 院内・施術風景・スタッフの写真を 10 枚以上用意する
- プロフィールは顔写真付き+資格情報の明記
- 鍼灸の内容・症状別の解説ページを丁寧に用意する
“見える化”によって、患者の不安を取り除くことが第一歩です。
専門用語だらけで読者が離脱する構成
【よくある失敗】
- 「経絡」「気血水」「瘀血」などの専門用語を多用
- 一般の人が理解しづらい東洋医学の解説が続く
- 用語の意味を補足せず、知識レベルの高い人向けの構成になっている
【問題点】
読者の多くは「初めて鍼灸を検討している一般人」です。
難しい言葉や理論だけを並べられても、理解できず途中で読むのをやめてしまいます。
【改善策】
- 難しい言葉には、必ず補足やたとえ話を入れる
- 図解や写真を使って視覚的に伝える工夫をする
- 小学生にも伝わる言葉で、わかりやすさを最優先に
「わかる」=「信頼できそう」と感じてもらう大きな要因です。
テンプレ感が強く、差別化できていないデザイン
【よくある失敗】
- 無料テンプレートをそのまま使ったような構成
- 他の整骨院・整体院と見た目がほとんど同じ
- 写真・色・フォントなどに統一感がない
【問題点】
同業他社との差別化ができず、「どこも同じに見える」状態に。
せっかくの技術や魅力も埋もれてしまい、指名される理由が生まれません。
【改善策】
- ロゴ・配色・フォントを統一し、ブランドとしての世界観を作る
- キャッチコピーやヘッダー画像で“らしさ”を打ち出す
- 院の強み(美容鍼/妊活/自律神経など)を TOP ページに明示する
「この鍼灸院、他とは違う」と思ってもらえる第一印象が必要です。
外注依頼時のコミュニケーション不足による失敗
【よくある失敗】
- 「お任せします」と伝えて完成を待つだけ
- 出来上がったデザインがイメージと全く違う
- 細かい修正を頼みにくく、不満が残る
【問題点】
制作会社やフリーランスに任せっきりにすると、こちらの意図やこだわりが反映されないまま公開されることが多くなります。
その結果、**“自分の言葉で語っていないホームページ”**ができあがってしまいます。
【改善策】
- ターゲットや伝えたい内容を事前に文書で明確に共有する
- 参考サイトや「こんな雰囲気にしたい」というイメージを伝える
- 修正や相談の回数・範囲を契約前に確認しておく
ホームページ制作は**“一緒に作る共同作業”**です。
伝える努力を怠らないことが、満足度の高いサイトづくりにつながります。
まとめ:失敗の多くは“準備不足”と“伝え方”のミス
ホームページ制作の失敗は、知識不足ではなく、見る側の立場を忘れてしまうことが原因です。
- 写真や情報が不足していても、ユーザーは感じ取ります
- デザインや言葉選びに“想い”がないと、共感は生まれません
- 外注先に「任せた=終わり」とならないようにしましょう
**患者にとって、はじめて見るホームページこそが“その院の第一印象”**です。
次章では、実際に成果を出している鍼灸院のホームページ事例を紹介し、成功につながったポイントを具体的に分析していきます。
第 6 章|集客に成功している鍼灸院サイトの事例紹介
理論やノウハウだけではイメージが掴みにくい方のために、実際にホームページを活用して集客成果を上げている鍼灸院の事例を 3 つ紹介します。
それぞれ、Before/After の比較と改善ポイントを交えながら、「なぜそのサイトが成功しているのか?」を具体的に分析します。
あなたの院でもすぐに応用できるヒントがきっと見つかるはずです。
事例 1 |初診予約数が月 3 件 → 月 28 件に増加(東京都・女性専門鍼灸院)
Before:
- デザインは無料テンプレートで、院の個性が出ていない
- スマホ対応しておらず、閲覧にストレスあり
- 「女性専用」の訴求が弱く、ターゲットがぼやけていた
After:
- “女性専用・自律神経・美容鍼に特化”というコンセプトを明確化
- ピンク系のやさしい配色、清潔感ある写真を多用
- 「30 代~ 40 代の女性に人気」「生理不順・不眠・肌荒れのお悩みに対応」といった症状別ページを追加
成果:
- 月間の新規問い合わせが 3 件から 28 件に
- Google 検索「自律神経 鍼灸+地域名」で 1 ページ目表示
- ブログ・コラムの PV が毎月 4,000 以上に増加
事例 2 |予約が電話中心から LINE 予約 70%にシフト(神奈川県・駅近院)
Before:
- ホームページは数年前に制作したまま放置
- PC 表示にしか対応しておらず、スマホでは読みづらい
- 予約は電話のみ。受付時間外の取りこぼしが多かった
After:
- モバイルファーストを意識したスマホ対応デザインに刷新
- 全ページの右下に「LINE 予約はこちら」ボタンを固定表示
- 「この症状の方へ」のセクションに予約導線を設置
成果:
- LINE 予約の割合が全体の約 7 割に
- 若年層の来院が増加し、ネット経由の予約数が 2.3 倍に
- キャンセル率も低下し、来院前の相談が増加
事例 3 |“高額メニュー”でも申込みが増えたブランディング戦略(京都府・美容鍼専門院)
Before:
- 施術料金が高め(初回 13,000 円)で、競合と比べて敬遠されがち
- 技術やこだわりを十分に伝えられていない
- 写真や文章に高級感がなく、価格とのギャップがあった
After:
- 高単価に見合ったブランディングを全面に展開
- 美容室のような雰囲気のデザイン+プロカメラマンによる写真撮影
- 院長の美容知識や使用する鍼の品質などを詳細に説明
成果:
- 初回体験申込みが月 8 件から月 21 件に
- 「美容鍼 京都市」などのキーワードで上位表示をキープ
- 顧客単価が平均 12,000 円以上に安定化
共通する成功のポイントとは?
これら 3 つの事例には、以下のような共通点があります。
- “誰に何を届けるか”を明確に定義している(ターゲティング)
- 見せ方(デザイン・写真・導線)に一貫性がある(世界観設計)
- 検索・SNS・LINE・ブログなど多面的に連携している(集客導線)
- ユーザーの不安・疑問を解消するコンテンツが豊富(信頼づくり)
成功する鍼灸院サイトは、単に「おしゃれ」なのではなく、“選ばれる理由”をしっかりと表現し、それを必要な人に届けるための導線を設計しているのです。
次章では、自分の鍼灸院に合った制作方法(外注 or 自作)や費用感、制作会社選びの注意点について詳しく解説していきます。
第 7 章|外注 or 自作?制作スタイル別の判断基準と費用相場
鍼灸院のホームページを作る際、「自分で作るべきか、それともプロに外注すべきか?」という判断は、多くの院長が悩むポイントです。
この章では、自作と外注それぞれのメリット・デメリットを整理しつつ、テンプレート型・オリジナル型・定額制の違いや、制作会社選びで失敗しないためのチェックリストまで丁寧に解説します。
自作でホームページを作るメリット・デメリット
【メリット】
- 費用を大幅に抑えられる(0〜5 万円以内)
- 自分のペースで更新・調整ができる
- 内容や構成にこだわりを反映しやすい
【デメリット】
- 制作に時間と労力がかかる(1 人で数週間〜数ヶ月)
- SEO や UI 設計など、専門知識が必要
- デザインや導線が素人感のある仕上がりになりやすい
自作は「時間をかけてでも費用を抑えたい人」に向いています。
WordPress や Wix、ペライチなどの無料ツールを活用すれば、ある程度の構築は可能ですが、スマホ最適化や SEO まで配慮するにはスキルが必要です。
制作会社に依頼する場合の費用・スケジュール感
【制作費用の目安】
制作タイプ | 費用の相場 | 特徴 |
---|---|---|
テンプレート型 | 10 万〜25 万円 | 既存デザインに画像とテキストを流し込む形式 |
オリジナル設計型 | 30 万〜80 万円 | ターゲット・構成・デザイン全てを一から設計 |
定額サブスク型 | 初期 0〜5 万円+月 1 万前後 | 制作から保守まで定額。初期費用が抑えやすい |
【制作スケジュールの目安】
- テンプレ型:2〜4 週間
- オリジナル型:1〜2 ヶ月
- サブスク型:1〜3 週間(ただしカスタムに限界あり)
「急ぎで公開したい」「プロの品質を最短で手に入れたい」方には、外注が適しています。
テンプレート型・オリジナル型・定額制の違い
テンプレート型(価格重視)
- 安価・短納期
- 差別化が難しく、他院とデザインが似るリスクあり
オリジナル型(成果重視)
- ターゲットや集客導線を意識した設計が可能
- SEO・ブランディング・コンバージョン率向上に効果的
定額制(初期費用抑制)
- 制作後のサポートや更新代行が含まれることが多い
- 長期的には費用が割高になる可能性もある
目的と予算に合わせて最適な形式を選ぶことがポイントです。
制作会社を選ぶ際のチェックリスト
以下は、鍼灸院に特化したホームページを安心して依頼できるパートナーを選ぶためのチェックリストです。
✅ 鍼灸・整骨・整体など業界実績があるか?
✅ 制作事例(ポートフォリオ)に好みのデザインがあるか?
✅ スマホ最適化・SEO 対策が標準で含まれているか?
✅ ブログや症状別ページなど、運用を前提とした設計か?
✅ LINE 予約・Google マップ埋め込みなどの実装が可能か?
✅ 契約前に見積もり・ページ構成・スケジュールを提示してくれるか?
✅ 修正回数・サポート体制・納品後の更新方法を明確に説明してくれるか?
まとめ:安さだけでなく「成果」に投資する発想が大切
制作コストは大きな判断要素ですが、最も重要なのは**「そのホームページが成果を生み続けるかどうか」**です。
- 自作で学びながら作りたい人は WordPress やノーコードを検討
- すぐに集客したいなら、専門会社への外注が最短ルート
- 制作形式や会社選びは、契約前に徹底的に比較・相談を
次章では、ホームページを作って終わりにしないための、公開後に実践すべき運用と改善施策について紹介していきます。
第 8 章|公開後にやるべきホームページ運用・改善施策
ホームページは“作って終わり”ではなく、“育てて成果を出す資産”です。
特に鍼灸院のような地域密着型ビジネスでは、継続的な情報発信と改善サイクルが集客・信頼・リピート率向上のカギを握ります。
この章では、公開後に必ず取り組むべき 4 つの運用・改善施策を紹介します。
どれも難易度は高くないですが、継続することが最大の差別化になります。
月 1 ブログ更新で SEO と専門性をキープ
【なぜブログが重要なのか?】
- Google は“更新性のあるサイト”を高く評価する
- 鍼灸の専門性や院長の人柄を伝えられる
- 地域 × 症状の SEO 対策ページとしても活用できる
【おすすめのテーマ】
- 季節の養生法(春の花粉対策、夏バテ予防など)
- よくある質問への回答(鍼は痛い?何回通う?など)
- 症状別解説(自律神経と鍼灸/美容鍼の効果)
- 鍼灸師としての考えや日常(親近感アップ)
月 1 本でも OK。検索・信頼・親近感を一度に高めるコンテンツになります。
Google アナリティクスでユーザー行動を把握
【何が分かるのか?】
- どのページがよく見られているか(人気ページ)
- スマホと PC の利用割合、直帰率、平均滞在時間
- どんな検索キーワードで来訪しているか(Search Console 連携)
【改善に活かす方法】
- 離脱率が高いページ → 見出し・写真・導線を見直す
- 人気のある症状ページ → 関連ページや予約導線を強化
- ブログ記事がよく読まれている → 内容を再編集・定期更新
「なんとなく更新」から「数字に基づいた改善」へ変えることで、着実に成果が積み上がります。
LINE・SNS 連携による再来院・紹介導線の構築
【LINE 公式アカウントの活用】
- 来院時に友だち登録を促す → リピーター導線に
- 再診のお知らせ/来院後のフォローメッセージ配信
- キャンペーン情報や休診のお知らせも簡単配信可能
【SNS(Instagram/Facebook など)の活用】
- 施術風景・院内の雰囲気・スタッフの人柄を発信
- 「#美容鍼」などのハッシュタグで検索対策にも有効
- ホームページのブログと連携し、情報の再利用を効率化
ホームページは“基盤”、LINE や SNS は“日常の接点”。併用することで患者との関係性が深まります。
お知らせ・キャンペーン・診療案内の定期更新
【よくある失敗例】
- 「新着情報が 1 年前から止まっている」
- 臨時休診・料金変更・営業時間の変更が反映されていない
- ホームページに訪れても“動いていない印象”を与えてしまう
【最低限やるべき更新】
- 月 1 回のお知らせ投稿(休診日・空き枠・LINE 配信予定など)
- 季節限定キャンペーンや新サービスの案内
- 年末年始・連休前後の診療日情報の掲載
「今もきちんと運営されている」という安心感が、問い合わせ率を確実に上げます。
まとめ:運用=信頼の積み重ね
- 「定期更新されている=信頼できる」
- 「症状ごとの情報が豊富=専門性がある」
- 「LINE や SNS でつながれる=安心して通える」
これらの印象はすべて、日々の運用から自然と伝わっていきます。
次章では、これまで紹介してきた集客・運用をさらに強化するために欠かせない、「鍼灸院のブランディングと差別化戦略」について詳しく解説していきます。
第 9 章|鍼灸院のブランド構築と差別化の考え方
今の時代、鍼灸院がただ「ホームページを持っている」「技術がある」だけでは選ばれません。
競合が多い地域や都市部では、どれだけ“自院らしさ”を明確に打ち出せるか=ブランド構築と差別化戦略が集客・リピート率の大きな分かれ道となります。
この章では、「選ばれる理由」の作り方から、ビジュアルの統一、口コミが自然に広がる仕掛けづくりまで、具体的なブランディングの考え方を解説します。
あなたの院が“選ばれる理由”を明確に打ち出す
差別化とは、「他の鍼灸院とは何が違うのか?」を明確に伝えることです。
【よくある失敗】
- 「地域密着」「親身な対応」など曖昧で誰でも言える言葉ばかり
- 専門性や得意分野が不明瞭で、特徴が伝わらない
- 患者が「ここを選ぶ理由」が見つからない
【差別化の切り口例】
- 対象特化:女性専門/子ども・学生向け/高齢者ケア
- 症状特化:自律神経専門/不妊・逆子/美容鍼
- 技術特化:脈診・腹診重視/長野式・整動鍼など
- 経験特化:10 年以上の臨床/病院勤務経験あり
「誰に・何を・どう届けるか」を具体化することで、検索でもリアルでも“選ばれる”理由が生まれます。
ロゴ・配色・写真トーンの統一で世界観をつくる
ブランディングは言葉だけではなく、“ビジュアルの統一”=世界観の表現が非常に重要です。
【世界観をつくるポイント】
- ロゴ:理念や専門性を象徴するデザインに(例:和風、女性的、ミニマルなど)
- 配色:メインカラーを 1〜2 色に絞り、全ページに統一感を持たせる
- 写真:施術風景・院内・スタッフ写真の色味・明るさ・服装などを統一
- 書体:明朝・ゴシック・手書き風など、トーンに合わせて選定
この統一感が、ユーザーに「しっかりしている」「センスがある」「信頼できる」という無意識の評価を与えます。
見た目の印象だけで“通いたくなる空気感”を演出できれば、それが最大の差別化になります。
口コミ・紹介が自然に生まれる仕掛けづくり
信頼とブランド力が高まれば、“紹介される鍼灸院”になることが可能です。
そのためには、口コミを促す工夫や仕組みもブランディングの一部として重要です。
【紹介・口コミを生む仕掛け例】
- Google ビジネスプロフィールの QR コードを来院時に渡す
- LINE の友達紹介キャンペーン(例:紹介者・新規ともに 500 円オフ)
- 来院アンケートを活用し、声を許可の上ホームページに掲載
- 納得のいく体験を提供し、「自然に紹介したくなる」満足度を追求
【信頼を集める“第三者の声”の活用法】
- 手書きアンケート(写真つき)でリアルな信頼感を演出
- 年齢・職業・症状・改善の経過を簡潔に記載
- SNS やブログでも声を引用し、継続的に発信
**ブランドとは、「あなたの代わりに患者が語ってくれるもの」**です。
その声を育て、広げる仕掛けこそが、ブランディングの最終段階となります。
まとめ:あなたの院だからこそ届けられる価値を明文化する
- 誰に、どんな価値を届けているのか
- その価値が、ビジュアルや言葉、声で伝わっているか
- 紹介や検索からも“選ばれる理由”が明確にあるか
これらが整ったとき、あなたの鍼灸院は価格競争や広告に頼らず、自然に集客・信頼・紹介が生まれる強いブランドになります。
次章では、これまでの内容を踏まえ、制作前から公開後までのすべてを網羅した「鍼灸院ホームページ制作チェックリスト」を紹介します。
第 10 章|【保存版】鍼灸院ホームページ制作チェックリスト
鍼灸院のホームページ制作において、成功するサイトには必ず**「事前準備・設計・運用」それぞれのフェーズで共通するチェックポイント**があります。
この章では、制作前から公開後まで、鍼灸院のホームページに必要な要素を【保存版チェックリスト】としてまとめました。
すべてを一度に完璧にする必要はありませんが、見落としがあるかどうかを定期的に見直す基準としてご活用ください。
✅ 制作前に準備すべき情報一覧
- 院のターゲット層(例:女性/高齢者/不妊・美容鍼)
- 鍼灸の得意分野・専門性・施術の特徴
- 院長プロフィール(顔写真/国家資格/経歴/理念)
- 院内・施術風景の写真素材(10 枚以上推奨)
- 診療時間・定休日・所在地・最寄駅・駐車場の有無
- 初診料・施術費用・オプション料金・通院の目安
- 予約方法(電話/LINE/フォーム)と導線
- 対応できる症状一覧(自律神経/腰痛/頭痛など)
- よくある質問(Q&A 形式で 5〜10 項目)
- 口コミ・お客様の声(許可を得た実名 or 手書き)
✅ 完成時にチェックすべき構成・導線・SEO 要素
- ✅ TOP ページに「誰に・何を・どう届けるか」が明確に記載されているか
- ✅ 各ページに適切な h1〜h3 タグが使われているか
- ✅ スマホでの見やすさ・操作性が担保されているか(レスポンシブ対応)
- ✅ 各ページの URL が短くわかりやすい構成になっているか(slug 最適化)
- ✅ メタタイトル・ディスクリプションが設定されているか
- ✅ 「〇〇市 鍼灸」「鍼灸 自律神経」などの検索キーワードが含まれているか
- ✅ 各ページの下部に予約ボタン・導線があるか
- ✅ Google マップ・アクセス案内が明確に掲載されているか
- ✅ LINE や Instagram と連携した導線があるか
- ✅ 問い合わせ・予約・キャンセルのフローが明確か
✅ 公開後に継続すべき運用タスクと改善フロー
【月 1 回の定期タスク】
- ブログ・コラムの更新(症状・季節・セルフケア)
- お知らせ(休診日・キャンペーン)の更新
- Google ビジネスプロフィールの投稿・写真追加
【3 ヶ月に 1 回の見直し】
- アクセス解析(Google アナリティクス/Search Console)確認
- 人気ページ/離脱率/キーワード流入を元に導線改善
- 予約方法やキャンペーン内容の最新化
【半年〜1 年ごとの改善】
- 写真やデザインの刷新(院内改装や施術メニュー追加時)
- LINE 配信内容や紹介キャンペーンの見直し
- 新しい症状別ページ・改善事例コンテンツの追加
まとめ:信頼されるホームページは「構成」より「運用」で決まる
どんなに素晴らしいサイト構成でも、運用が止まってしまえば“古びた情報”と見なされてしまうのが Web の世界です。
- 制作前:想いを言語化し、情報を整理する
- 制作中:ターゲットと SEO を意識した設計を行う
- 公開後:定期的な更新と改善で“育てていく”
この 3 ステップを意識すれば、あなたの鍼灸院は検索され、選ばれ、信頼される存在に育っていきます。
次章では、読者からよく寄せられる質問に答える形式で、実際の運用や制作に関する悩みを Q&A で解決していきます。
よくある質問(FAQ)
ここでは、鍼灸院のホームページ制作や運用に関して、よくいただく質問とその回答をまとめました。
初めてホームページを作る方、すでに持っているけれど集客に悩んでいる方のヒントになれば幸いです。
Q. ホームページだけで新患はどれくらい来る?
ホームページの質と運用次第では、月 10〜30 名の新患がホームページ経由で安定的に来院している鍼灸院もあります。
ただし、集客効果は以下の要素で大きく左右されます。
- SEO 対策がしっかりされているか(地域名+症状)
- スマホ対応や予約導線が整っているか
- ブログ・コラムなどの更新で信頼性が育っているか
- Google マップ(MEO)と連携しているか
ホームページ単体というより、“正しい見せ方と運用”ができているかが集客数を左右します。
Q. 開院前から制作すべき?
はい、開院の 2〜3 ヶ月前から準備を始めるのが理想的です。
理由は以下のとおりです。
- Google に認識(インデックス)されるまでに時間がかかる
- SNS やチラシ、プレオープン告知との連携ができる
- 「〇〇市 鍼灸」などの検索順位を上げておける
- 開院初日に“すでに予約が入っている”状態を作れる
開院直後は何かと忙しくなるため、先にホームページの仕組みを整えておくことが、スタートダッシュを成功させるポイントです。
Q. 鍼灸の効果を伝えるにはどんな内容が良い?
“なんとなく効きそう”ではなく、「どんな症状にどう効くのか」を具体的に伝えることが大切です。
おすすめの構成は以下の通りです。
- 【症状の説明】肩こり/自律神経/不妊など、それぞれの状態と悩み
- 【鍼灸のアプローチ】なぜ鍼灸で改善が期待できるのか(東洋医学+西洋的な解釈も交えて)
- 【施術の流れ】使用する鍼・刺激の程度・回数・通院頻度の目安
- 【改善事例】患者の声や経過(写真付きが理想)
「不安を解消し、納得させる情報設計」こそが、鍼灸の効果を正しく伝える鍵です。
Q. 地元密着で差別化するにはどうすれば?
以下のような**“あなたの院にしかできないこと”を言語化・視覚化することが重要**です。
- ターゲット特化(女性/妊婦/高齢者)
- 症状特化(不眠/逆子/自律神経)
- 地元との関係性(地域イベント/商店街/小学校など)
- 院長の背景や想い(なぜこの地域で開院したのか)
加えて、ロゴ・配色・写真トーン・LINE 予約導線の設計まで“世界観の統一”を徹底すると、他院との差別化は一気に進みます。
Q. ブログは何を書けば効果が出る?
ブログは「SEO 効果+信頼構築+リピーター育成」の三拍子がそろう最強ツールです。
以下のテーマがおすすめです。
- 季節の養生法やセルフケア(例:春の花粉症対策)
- よくある質問に答える形式(例:鍼は痛い?副作用は?)
- 症例紹介や改善までの経過(写真や来院ペース付き)
- 院長の考えや日常の一コマ(人柄が伝わる内容)
- 患者が調べそうなキーワードに答える記事(例:不妊 鍼灸 効果)
「誰のどんな悩みに答えるのか」を意識して書けば、アクセスも予約も自然と増えていきます。
まとめ|鍼灸院の集客は“伝え方”と“仕組み化”で変わる
鍼灸院の集客は、単なる「情報掲載」ではなく、専門性と信頼感をどう表現するか=伝え方と、それを持続的に発信できる仕組みづくりが成果を左右します。
どれだけ技術が優れていても、その価値が伝わらなければ選ばれません。逆に、“この院なら信頼できる”“ここに通いたい”と自然に感じてもらえるホームページを育てていけば、広告費をかけずとも着実に予約数は増えていきます。
ホームページは資産になる
紙の広告や SNS の投稿は一時的ですが、ホームページは“蓄積されて検索される”資産です。
公開した記事や症状別ページは、半年後・1 年後でも検索から患者さんを連れてきてくれます。
- よくある質問や症例紹介がコンテンツとして積み重なる
- Google 検索で上位表示されるページが増える
- 一度作った導線が、24 時間休まず働いてくれる
時間と手間をかけた分だけ“資産”として成果を返してくれるのがホームページです。
専門性と信頼性をいかに言語化・視覚化するかが鍵
「鍼灸=なんとなく効きそう」ではなく、
「この症状に、これだけの理論と技術で対応してくれる」という具体性が伝わる構成が重要です。
そのためには、
- 鍼灸の得意分野をページごとに明確化
- プロフィール・写真・資格・実績で“安心材料”を増やす
- 症状別の施術解説・改善事例・患者の声で信頼を深める
というステップを通じて、“情報の見える化”を徹底することが鍵です。
小さく始めて、継続することで成果がついてくる
「デザインが完璧じゃないから…」「SEO の知識がなくて…」と悩む必要はありません。
大切なのは、今ある知識と素材でまず始めてみること。そして、少しずつ改善していくこと。
- 最初は 3 ページでも十分
- 月 1 本のブログでも十分
- LINE 予約の導線を入れるだけでも OK
始めた瞬間から、あなたの鍼灸院は“情報で差別化される存在”になっていきます。
最後に
「良い施術をしているのに、お客様に伝わっていない」
そんな悩みを抱えているなら、それは技術やサービスの問題ではなく“伝え方”と“仕組み”の問題です。
このガイドを参考に、あなたの鍼灸院にしかない価値を、正しく、わかりやすく伝えるホームページを育てていきましょう。
信頼は情報で生まれ、集客は仕組みで加速する。
それが、これからの鍼灸院経営のスタンダードです。
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