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公認会計士のホームページ制作ガイド|信頼性と実績を伝えるサイト構成とは?

2025-06-08

監修:久保谷 太志

経済産業大臣認定 中小企業診断士 / Web制作ディレクター

公認会計士のホームページ制作

はじめに|なぜ今、公認会計士にホームページが必要なのか?

公認会計士という職業は、企業の経営を支える高度な専門職でありながら、その業務内容や強みが一般の人々には分かりにくいことが少なくありません。従来は紹介や口コミ、監査法人出身という肩書きだけでも十分な信頼を得られていたかもしれません。しかし、インターネットが当たり前の時代となった今、ホームページを持っているかどうかが「信頼性の可視化」に直結する時代に突入しています。

特に独立開業したばかりの公認会計士や、小規模事務所を営む方にとっては、ホームページは単なる名刺代わりではなく、「自分の専門性・対応範囲・人柄」を伝えるための営業ツールとして欠かせない存在です。

実際に、企業の経理担当者や個人の相談者が、会計士に依頼する際に最初に行うのは「検索して、ホームページを確認する」という行動です。そこで、顔写真すら載っておらず、業務内容も曖昧なページだった場合、「本当にこの人に任せていいのか?」という不安が生まれ、せっかくの機会を逃すことにもなりかねません。

また、コロナ禍以降、オンライン相談・クラウド会計・全国対応といったサービス提供スタイルも一般化し、地域を問わず新規顧客と出会える時代になりました。だからこそ、ホームページは「見込み客にとって最初の接点」であり、「選ばれるかどうかを左右する分岐点」になっているのです。

信頼性・専門性・人柄・実績
これらを正しく、分かりやすく伝えることができる公認会計士こそ、選ばれ続ける存在になれる ── そのための第一歩が、今まさにホームページなのです。

公認会計士におけるホームページの主な役割

信頼性の獲得

公認会計士という肩書きそのものには国家資格としての重みがありますが、それだけで「この人に任せたい」と思ってもらえるわけではありません。特に独立開業直後の会計士や小規模事務所の場合、名前だけでの信頼獲得は難しく、自分自身の信頼性を可視化する手段としてホームページが重要になります。

プロフィールページに顔写真・経歴・資格情報・対応可能な業務範囲を明確に記載することで、訪問者は「どんな人物なのか」を具体的にイメージでき、安心感を持つことができます。
また、デザインや文章の丁寧さ、更新頻度の高さなども無意識のうちに信頼判断の材料となるため、「見せ方」にも工夫が求められます。


実績・専門性のアピール

会計士としての実績や得意分野を、分かりやすく、かつ信頼感を損なわない形で伝えることもホームページの大きな役割です。

たとえば、

  • 「IPO 準備の支援実績 10 社以上」
  • 「医療法人・クリニックに強い」
  • 「クラウド会計導入サポート 100 件以上」

などの情報は、具体的な数字や業種名を入れることで差別化の武器になります
さらに、支援事例やお客様の声を掲載することで、よりリアルな信頼感を伝えることができます。

近年では「中小企業の経営支援」「スタートアップ特化」「個人資産管理」といった専門分野ごとに特化した会計士の需要も高まっており、“誰にとって頼れる存在か”を明示することが、新規依頼につながるポイントです。


顧客(法人・個人)からの問い合わせ導線

どれだけ優れた情報を掲載しても、問い合わせにつながらなければビジネスとしては意味を持ちません。ホームページは**顧客からのアクションを自然に誘導する「導線設計」**が重要です。

たとえば、

  • ページ下部に常時表示される「無料相談はこちら」ボタン
  • サービス紹介ページの途中に挿入された問い合わせフォームへのリンク
  • スマートフォンでも押しやすい CTA(Call to Action)の配置

など、ユーザーが迷わず問い合わせできる設計が必要です。

また、法人と個人では求める情報が異なるため、「法人向け」「個人向け」とセグメントしたサービス紹介ページを設けることで、それぞれのニーズに応じた情報提供と導線設計が可能になります


このように、ホームページは単なる「情報掲載の場所」ではなく、信頼を得て、選ばれ、依頼に結びつけるための仕組みそのものです。公認会計士としての価値を適切に伝えるためには、構成と内容の両面で戦略的な設計が欠かせません。

公認会計士事務所のホームページに必要な基本構成

公認会計士のホームページは、単なる自己紹介ではなく、**「信頼を生み、問い合わせへとつなげる構成」**が不可欠です。ここでは、成果につながるために押さえておくべき主要コンテンツと、それぞれの役割について詳しく解説します。


トップページ:第一印象で信頼を得る工夫

ホームページの訪問者が最初に見るトップページは、第一印象を決定づける最重要ポイントです。ここで離脱されてしまえば、どれだけ中身が充実していても意味がありません。

トップページには次の要素を含めることが推奨されます。

  • 代表者の顔写真と一言あいさつ(信頼性 UP)
  • 主なサービスの概要(誰に何ができるかを一目で)
  • 実績や特化分野のアピール
  • 「無料相談」などの行動喚起ボタン(CTA)

視覚的には、落ち着いた配色と見やすいフォント、スマホでも崩れないレイアウトが必須です。特に士業のサイトでは、派手さよりも**「信頼・清潔感・誠実さ」**を伝えるデザインが好まれます。


サービス紹介ページ:明確な業務範囲の記載

「何ができる会計士なのか?」を明確に伝えるのがサービス紹介ページの役割です。訪問者は自分の悩みや課題に合った支援が受けられるかどうかを判断しています。

以下のようなカテゴリごとの記載がおすすめです:

  • 法人向け:決算書作成、税務顧問、IPO 支援、経営改善など
  • 個人向け:相続・贈与相談、確定申告、資産運用アドバイスなど
  • 専門領域:医療法人、スタートアップ、クリエイター支援など

**文章は専門的すぎず、かつ簡潔に。**イラストやアイコンを添えることで、より伝わりやすくなります。


料金ページ:安心感を与える透明性のある表記

「料金が分からないから問い合わせしづらい」という声は少なくありません。公認会計士の業務は内容によって変動しやすいため、すべてを明記する必要はありませんが、目安となる金額を提示することが重要です。

例:

  • 月次顧問:30,000 円〜
  • 決算申告:150,000 円〜
  • 相続税申告:要見積(事前相談無料)

このように、「明朗会計」「まずは相談無料」などの言葉を加えると、心理的ハードルを下げる効果が期待できます。


プロフィール・代表挨拶:人柄と実績を伝える

士業選びは「人で選ばれる」傾向が強いため、代表者のプロフィールは単なる経歴だけでなく、信念や仕事への想いを伝える場として活用しましょう。

掲載例:

  • 出身地や趣味など、親しみやすさを感じる情報
  • 開業に至った経緯や大切にしている考え方
  • 過去のキャリアや支援実績の概要

顔写真は高品質なものを使用し、信頼感のある表情や服装を心がけることが重要です。


実績紹介・導入事例:顧客の声や支援内容の具体例

ホームページに「実績数」だけを載せても、リアルな印象は伝わりません。顧客の課題と、それに対してどう支援したかをストーリー形式で紹介すると、説得力が大きく向上します。

例:

  • 「創業間もない飲食店の経理体制を 3 ヶ月で整備」
  • 「医療法人の税務体制を見直し、年間コスト 15%削減」

可能であれば**顧客の声(匿名可)**も掲載し、第三者の言葉で信頼性を補強しましょう。


お問い合わせフォーム:スマホ対応・入力ハードルを下げる工夫

見込み客が実際にアクションを起こす場所が「お問い合わせフォーム」です。入力項目が多すぎたり、スマホで操作しづらいと、それだけで離脱の原因になります。

最小限の項目(氏名・メール・相談内容)からスタートし、以下の配慮を加えると効果的です:

  • スマートフォンでの入力しやすさ
  • 送信後のサンクスページや自動返信メール
  • 個人情報保護方針の明記

「無料相談はこちら」などの明確なボタン表記も必ず設けましょう。


よくある質問(FAQ):見込み客の不安を解消

FAQ ページは、問い合わせ前の不安や疑問をあらかじめ解消するための非常に有効なコンテンツです。公認会計士業界ならではの以下のような質問を用意しておくと良いでしょう。

  • 初回相談は無料ですか?
  • 顧問契約の期間や更新方法は?
  • 他の会計士からの乗り換えは可能ですか?

顧客目線の表現で簡潔に答えることがポイントです。


ブログ/お知らせ:専門性と更新性のアピール

ブログは単なる SEO 対策にとどまらず、「この会計士は常に最新情報を把握している」という印象を与える武器になります。

記事の例:

  • 「2025 年版|中小企業が活用できる補助金一覧」
  • 「相続税の基礎控除が見直しに。個人事業主はどう備える?」

内容は専門的でありながらも、経営者や一般の方が読んで理解できるレベルに調整することが重要です。

定期的な更新を続けることで、SEO 効果と顧客との接点強化を同時に図ることができます。


このように、ホームページは単なる名刺代わりではなく、**信頼・共感・行動促進を担う「営業資産」**です。構成の 1 つひとつに意味を持たせ、戦略的に設計することが、公認会計士としての競争力を高める近道となります。

公認会計士サイトの集客を強化するポイント

どれだけ質の高いホームページを持っていても、見込み客に発見されなければ意味がありません。「信頼される会計士」であると同時に、「見つけてもらえる会計士」であることが、現代の集客では欠かせない条件です。

ここでは、公認会計士がホームページから効果的に集客するための主要施策を 5 つに分けて紹介します。


SEO 対策:キーワード選定と内部対策の基本

SEO(検索エンジン最適化)は、Google などの検索結果で自社サイトを上位に表示させるための施策です。特に会計士業界では、「地域名+業務内容」で検索されるケースが多いため、適切なキーワード選定とページ内対策が重要となります。

たとえば、以下のようなキーワードを意識しましょう:

  • 「○○ 市 公認会計士 決算書」
  • 「会計士 IPO 支援」
  • 「確定申告 公認会計士 東京」

具体的な対策としては:

  • ページごとに異なるタイトルタグとメタディスクリプションの設定
  • 各ページの H1 ~ H3 の見出しにキーワードを適切に含める
  • 内部リンクによる導線強化
  • スマホ対応(モバイルフレンドリー)と高速表示

SEO は一朝一夕には結果が出ませんが、継続的に取り組むことで中長期的な資産となります


地域名 × 業務名での上位表示を狙う(例:東京 公認会計士 決算書)

公認会計士の業務は信頼が第一であり、「地元の専門家に相談したい」と考える顧客も少なくありません。地域性を活かしたページ設計とキーワード設定が、検索流入を増やす鍵となります。

たとえば、「東京 公認会計士 決算書作成」「千葉 会計士 顧問契約」など、**「地名 × 業務内容」**という形で見出しや本文に自然に盛り込むことが効果的です。

さらに、以下のようなコンテンツを用意すると地域 SEO に強くなります:

  • 「○○ 市の中小企業支援事例紹介」
  • 「△△ 区で開業されたお客様の声」
  • 「○○ エリア対応のオンライン相談」

地域に根差した専門家として認識されることが、競合との差別化にもつながります。


Google ビジネスプロフィールとの連携

Google 検索や Google マップ上に事務所情報を表示する**Google ビジネスプロフィール(旧 Google マイビジネス)**は、地域集客において非常に強力なツールです。

登録・設定することで:

  • 「地域名+公認会計士」での検索時に上位に表示される
  • 営業時間・場所・口コミを表示できる
  • スマホユーザーがそのまま電話やルート案内を利用できる

といったメリットがあります。

口コミが増えると信頼性が高まり、SEO 効果も強化されます。ホームページと Google ビジネスプロフィールを連動させ、統一感のある情報発信を行いましょう。


SNS 連携(LinkedIn や X):信頼・拡散力アップ

会計士は専門家としての立場から、SNS を通じて知識・考え方・実績などを発信することで、「人としての信頼」や「専門家としての影響力」を高めることができます。

特に有効なプラットフォームは以下の通り:

  • LinkedIn:士業や経営者が多く、専門性や信頼を伝えるのに最適
  • X(旧 Twitter):情報拡散性が高く、補助金や税制変更などの速報性を活かせる
  • Instagram:ビジュアル主体のため、若年層や個人事業主向けには効果的

ホームページと SNS アカウントを相互リンクすることで、集客導線を増やすだけでなく、認知拡大にもつながります。


ニュースレター・メルマガの導入

一度訪れた見込み客との関係を継続的に築くには、定期的な情報発信が欠かせません。その手段として有効なのが、ニュースレターやメールマガジンの導入です。

発信内容の例:

  • 税制改正の最新情報
  • 決算期に向けたアドバイス
  • セミナーや無料相談会の案内

メールは「読者との 1 対 1 のコミュニケーション」の側面が強く、長期的な信頼関係の構築と、問い合わせへの再転換を促す効果があります。

登録フォームをホームページ内に設置し、「〇〇の無料ガイドプレゼント中」などのインセンティブを用意すると登録率も向上します。


集客は単発で終わるものではなく、発見 → 興味 → 信頼 → 行動という流れをいかに自然につなぐかがカギです。
公認会計士としての信頼性を損なわず、かつ的確にアプローチするために、これらの施策を段階的に取り入れていくことが、強い集客基盤の構築につながります。

成果につながるデザインのポイント

公認会計士のホームページにおいて、信頼性は言葉だけでなくデザインからも判断される時代です。
特に士業の場合、華美すぎず、しかし古臭さを感じさせないデザインが求められます。
ここでは、問い合わせにつながるために必要なデザインの具体的なポイントを解説します。


士業らしい信頼感ある配色・フォント設計

士業のホームページでは、ビビッドな色や奇抜なフォントは避け、落ち着きと誠実さを感じさせる配色・書体の選定が重要です。

おすすめの配色例:

  • ネイビーブルー × ホワイト(誠実さ・冷静さ)
  • ダークグレー × ベージュ(信頼感・上品さ)
  • ブルーグレー × シルバー(専門性・知性)

フォントは、明朝体やゴシック体など読みやすく信頼性のあるスタイルを選びましょう。特にスマートフォンでの視認性を考慮し、12〜16px 以上の可読性あるサイズをベースにすることが推奨されます。


スマホ最適化と読みやすいレイアウト

現在、士業のホームページ訪問者の過半数以上がスマートフォンを使用しています。
**レスポンシブデザイン(画面サイズに応じてレイアウトが変わる設計)**は必須であり、モバイルでもストレスなく閲覧できる構成が重要です。

具体的な最適化ポイント:

  • 行間を広めに取り、読み疲れしない設計に
  • セクションごとに十分な余白(ホワイトスペース)を確保
  • ナビゲーションメニューをハンバーガー型にして視認性を向上
  • タップ操作しやすい CTA ボタン(幅広・余白あり)

「スマホでも読みやすいか」を最優先に設計することが、CV 率を大きく左右します。


写真とイラストの使い分け

公認会計士のサイトでは、「固すぎず、しかし信頼を損なわない」ビジュアルバランスが求められます。
そのため、実際の写真とイラストを場面ごとに使い分けることが効果的です。

  • 代表者の顔写真や事務所風景:リアルな信頼感を高める
  • イラスト付きアイコンや図解:難解な税務用語をやさしく伝える

特にファーストビュー(最初に表示される画面)には、安心感のある人物写真を配置することで、離脱率を抑える効果も期待できます。

注意点として、フリー素材は避け、自社撮影やオリジナル感のある素材を使うことで他事務所との差別化が可能です。


無料相談 CTA の目立たせ方

どれだけ内容が良くても、ユーザーが「次に何をすればいいか」が明確でないと問い合わせにはつながりません。
そのために重要なのが、CTA(Call to Action)の設計です。

成果につながる CTA 設計のポイント:

  • ページ上部・中部・下部に複数設置し、常に視界に入るように
  • 色は全体の配色から浮きすぎず、しかし視認性の高い色に(例:ネイビーベースならオレンジやエメラルド)
  • 文言は「無料相談はこちら」「初回 30 分無料」「お気軽にご相談ください」など具体性と安心感を伝える表現

特にスマホ表示では、画面下に固定表示する CTA ボタンを用いることで、行動率が大幅に向上します。


見た目は直接的な「集客ツール」ではないと思われがちですが、デザインは信頼・印象・行動をすべて左右する決定的要素です。
士業という職業柄、過度な装飾よりも「読みやすさ・誠実さ・安心感」を軸にした設計が、成果につながるサイトを生み出します。

公認会計士のホームページ制作でよくある失敗と注意点

「とりあえず名刺代わりに…」と軽い気持ちで始めたホームページが、かえって事務所の信頼性を損ねてしまうこともあります。
公認会計士という職業は、専門性・誠実さ・信頼感が重視されるため、見た目や内容のミスが顧客離れの原因になるリスクも高い業種です。

ここでは、会計士サイトでよくある失敗と、その回避方法を紹介します。


安さ重視でテンプレートに頼りすぎる

「初期費用を抑えたい」という理由で、汎用テンプレートをそのまま使ってしまうケースは非常に多いですが、業種や目的に合わないデザインでは信頼を失うリスクがあります。

具体的な問題点:

  • 同業他社とそっくりなデザインになってしまう
  • スマホ対応や SEO 対策が不十分
  • 情報構造が整理されておらず、何を依頼できるのか伝わらない

特に士業は**「安心して任せられるか」が第一判断基準**となるため、「いかにも安っぽい見た目」では問い合わせ以前に離脱されてしまいます。

安さだけで判断せず、「成果につながる設計」かどうかを重視する視点が不可欠です。


自作サイトで更新が止まる

Wix や WordPress を使って自作するケースも増えていますが、本業の忙しさから放置され、更新が何年も止まってしまうケースが後を絶ちません。

  • 「最終更新:2021 年」などの表記が不信感を与える
  • 情報が古くなり、誤解を招く可能性
  • セキュリティリスクが放置される(WordPress アップデート忘れ)

ホームページは「作って終わり」ではなく、常に信頼される状態を保つ運用が重要です。
制作後の更新・保守まで含めて対応できる体制やパートナーを選ぶことが失敗を防ぐ鍵です。


顧客目線の動線設計ができていない

よくある失敗のひとつが、「自分が伝えたいこと」ばかりを載せてしまい、「相手が知りたい情報」への導線がないケースです。

  • サービスの違いが分からない
  • どこから問い合わせすればよいか迷う
  • 初めての人向け情報が見つからない

これでは、せっかくサイトに訪れた見込み客を逃してしまいます。
訪問者が次に何をすべきかを自然と理解できるよう、**「ユーザー目線の導線設計」**を意識しましょう。

たとえば:

  • 「まずはこちらをご覧ください」と書かれた導入ページ
  • 料金ページ → 無料相談 CTA の自然な遷移
  • スマホでも迷わず問い合わせできるボタンの設置

など、迷わせない構造=問い合わせ率の最大化につながります。


法律・ガイドライン違反のリスク(特に記載表現)

士業のホームページでは、記載内容が法的に問題ないかどうかにも注意が必要です。
特に公認会計士は、税理士法や公認会計士法などの専門資格に関連した広告ガイドラインが存在し、過剰な表現は規制対象となることがあります。

注意すべき表現例:

  • 「必ず節税できます」「100%成功」などの断定的表現
  • 他士業の範囲を侵すようなサービス案内
  • 虚偽または誤認を招く実績の誇張

これらの表現は、業界の信用を損ねるだけでなく、行政処分や指導の対象となる可能性もあります。
制作段階から士業の広告規制に詳しい制作会社を選ぶことで、リスクを未然に防ぎつつ成果につながる表現が実現できます。


士業のホームページは、信頼感と正確性が命です。
安易な選択や放置によって信用を損なわないよう、設計・運用・表現まで丁寧に構築することが、最終的な成果につながります。

公認会計士のホームページ制作費用の相場

ホームページ制作を検討する際、多くの公認会計士が最初に気にするのが「どのくらいの費用がかかるのか?」という点です。
実際には、制作方法や依頼先、サイトの内容によって費用には大きな幅があります。

この章では、初期費用・月額費用の目安と、よくある 3 つの制作スタイル(自作・制作会社・サブスク型)のコスト構造を比較しながら、公認会計士として最適な投資判断ができるよう解説します。


初期費用:10 万円〜100 万円の違いはどこにある?

ホームページの初期費用は、内容と制作方法によって 10 万円〜100 万円以上まで大きく変動します。以下は代表的な価格帯とその違いです。

初期費用 特徴
約 10〜20 万円 テンプレート型、簡易的な情報掲載、デザイン自由度が低い
約 30〜50 万円 オリジナルデザイン+業種特化の設計、SEO 対策あり
約 70〜100 万円以上 写真撮影・ライティング込み、ブランディング設計、多ページ対応

公認会計士事務所にとっては、信頼性や専門性を伝える内容の充実度が費用に直結するため、単に「安く作る」だけでは成果につながらない可能性もあります。

特に差が出るのは以下の 3 点:

  • オリジナルデザインかテンプレートか
  • ライティング・写真撮影を含むか
  • スマホ対応や SEO 対策のレベル

費用を抑える場合でも、最低限「士業対応の実績がある会社」を選ぶことが安心です。


月額費用・保守費:5,000 円〜2 万円のプラン比較

ホームページは公開したあとも、定期的なメンテナンスや更新サポートが必要です。ここで発生するのが「月額費用」「保守管理費」と呼ばれるランニングコストです。

主な費用内容と相場は以下の通りです:

費用項目 相場 内容
サーバー・ドメイン管理費 月 1,000〜2,000 円 サイトの表示に必要なインフラ費用
保守・更新サポート費 月 5,000〜15,000 円 軽微な修正・セキュリティ対応・WordPress 更新など
SEO 強化オプション 月 10,000〜20,000 円 コンテンツ改善、順位分析、アクセス解析など

公認会計士事務所の場合、**「一度作って終わり」ではなく、「信頼感を維持する定期的な更新」**が必要です。
放置されたままのサイトは、逆にマイナス印象を与えることもあるため、保守サポート付きプランの導入をおすすめします。


自作 vs 制作会社 vs サブスク型のコスト比較

ホームページ制作には大きく分けて 3 つの手法があります。
それぞれの特徴とコスト感を比較すると以下の通りです。

手法 初期費用 月額費用 特徴
自作(Wix、WordPress など) 0〜5 万円 数百円〜3,000 円程度 低コストだが、時間と知識が必要。更新放置リスクあり
制作会社に依頼 30〜100 万円 月 5,000〜2 万円 信頼性・専門性の高いサイトが作れるが初期費用が高め
サブスク型制作サービス 0〜10 万円 月 1 万円前後 初期費用を抑えつつ、サポート付きで運用も楽。士業特化型もあり

「費用だけ」で選ぶと失敗しやすく、どこまで任せたいか・どこに時間を使えるかによって最適な方法は変わります。

特に開業初期の公認会計士にとっては、サブスク型制作サービスが初期リスクを抑えつつ成果を出せる選択肢として人気を集めています。


公認会計士のホームページは、信頼感・差別化・集客のすべてを担う資産です。
予算だけで判断するのではなく、「成果につながる設計がなされているか」「運用を継続できる体制か」を軸に、総合的な投資判断を行いましょう。

ホームページ制作を依頼する際のチェックポイント

公認会計士のホームページは、ただ作るだけでは意味がありません。
信頼され、選ばれ、問い合わせにつながるサイトにするためには、制作会社の選び方が非常に重要です。

ここでは、士業サイトに特化したチェックポイントを 4 つに絞って解説します。


士業実績がある制作会社を選ぶべき理由

公認会計士をはじめとした士業サイトは、一般的な企業サイトとは構成・表現・目的が異なります。
そのため、士業の実績がある制作会社を選ぶことが成功の近道です。

士業特化の会社であれば:

  • 信頼感を与えるデザインパターンを熟知している
  • 士業広告の表現ルールや法律に配慮できる
  • 「専門性をどう伝えるか」のノウハウがある

これらの要素が揃っているため、スムーズかつ効果的な制作が可能です。
過去の制作事例を確認し、「税理士・弁護士・社労士など他士業の実績があるか」をチェックしましょう。


デザイン提案力とライティングの質

信頼を得る士業ホームページには、整ったデザインと、読みやすく誠実な文章表現が求められます。
しかし制作会社によっては、「デザインは良くても文章が他業種テンプレ」「士業らしい雰囲気が出ていない」といった問題も少なくありません。

チェックすべきポイント:

  • 公認会計士としてふさわしいデザインテイストを提案できるか
  • 初心者にも伝わる、誠実で分かりやすい文章を書けるか
  • 写真やアイコンの使い方にこだわりがあるか

特に士業では**“誇張しないプロらしさ”を表現するライティング力が不可欠**です。
実績ページのコピーや代表者あいさつ文のクオリティを見れば、その会社の「文章力」は見抜けます。


納期・対応スピードの目安

士業は開業日や繁忙期に合わせてサイトを準備する必要があるため、納期の目安やスケジュール感を明確にしてくれる制作会社を選ぶことが大切です。

一般的な納期目安は以下の通り:

サイト規模 制作期間の目安
3〜5 ページの基本構成 約 1〜1.5 ヶ月
ブログ・実績・採用など複数機能あり 約 2〜3 ヶ月

あわせて、以下の対応もチェックしましょう:

  • 初回打ち合わせ〜納品までの流れが明確か
  • メール・電話のレスポンスが速いか
  • 修正依頼に柔軟かつ丁寧に対応してくれるか

制作期間が読めない会社は、その後の保守・相談対応にも不安が残るため避けるのが無難です。


制作後の運用・更新サポート体制

ホームページは「作って終わり」ではなく、信頼を維持し続けるための継続的な更新と保守が必要です。
そのため、制作後の運用サポートがどこまで対応しているかは必ず確認しておきましょう。

主なチェックポイント:

  • 軽微な修正(月 ● 回まで無料、など)の有無
  • セキュリティや WordPress 更新の対応範囲
  • ブログ記事更新の代行や運用アドバイス
  • アクセス解析や SEO レポートの提供

特に士業では「法改正への対応」や「料金表・代表挨拶の変更」など、細かく柔軟な更新ニーズが頻繁に発生します。
自社で対応できない場合は、「運用を任せられる安心感があるか」も選定基準に加えると良いでしょう。


ホームページ制作会社の選定は、事務所の信頼を左右する重大な経営判断です。
価格だけにとらわれず、「誰に、どんな印象を届けたいか」に真剣に向き合ってくれるパートナーを見つけましょう。

公認会計士向けホームページ制作の成功事例(3 選)

実際にホームページを刷新・新規制作したことで、集客・信頼獲得・差別化に成功した公認会計士の事例を 3 つご紹介します。
いずれも、デザインや構成だけでなく、「誰に、何を届けたいか」という戦略設計の重要性が成果に直結しています。


ケース 1:個人開業から問い合わせ月 5 件超に

【概要】

開業初年度の 30 代公認会計士が、自作ブログで情報発信していたが問い合わせが全くなかった状態から、専門性を打ち出したホームページを制作

【課題】

  • 開業したばかりで認知度ゼロ
  • 自作サイトの見栄えが悪く、信頼感に欠けていた
  • 自分の強みをうまく言語化できていなかった

【対策】

  • 「創業支援・融資サポートに強い会計士」として特化型サイトを構築
  • 代表プロフィールや対応実績を丁寧に掲載
  • トップページとサービス紹介ページに「無料相談フォーム」を明確に設置

【結果】

  • 公開から 3 ヶ月で月 5 件以上の問い合わせを安定して獲得
  • 地域検索で上位表示されるようになり、知名度が急上昇
  • クライアントから「ホームページが信頼できた」と契約理由に挙げられる

ケース 2:法人向け税務顧問の成約率が倍増

【概要】

従業員 3 名の会計士事務所。リニューアル前はブログ記事中心のサイトだったが、法人顧客からの問い合わせはほとんどなし

【課題】

  • サイト構成が個人向け中心で、法人向けメニューが埋もれていた
  • 問い合わせフォームが見つかりにくい位置にあった
  • 実績紹介が不十分で、専門性が伝わらなかった

【対策】

  • トップページに「法人向けサポート」の導線を設置
  • 専門ページとして「中小企業向け顧問契約」「決算サポート」を用意
  • 実績紹介に、法人クライアントの導入事例(匿名)を追加

【結果】

  • サイト経由の法人問い合わせ数が 3 倍に増加
  • 見込み顧客からの成約率が約 2 倍に向上
  • サイトを見てから問い合わせした法人が、すぐに契約に至る例も発生

ケース 3:YouTube 連動で SEO と信頼感を同時に強化

【概要】

既存サイトに動画コンテンツを組み込み、情報発信力と検索流入の双方を強化した事例。発信者はフリーランス経験のある 40 代会計士。

【課題】

  • テキストコンテンツ中心で個性が伝わらなかった
  • 検索順位が伸び悩み、競合に埋もれていた
  • 「話しやすさ」や「親しみやすさ」が伝えづらい

【対策】

  • 「会計士が解説する税務の基礎知識」動画を YouTube で投稿
  • ホームページ上に動画を埋め込み、ブログ記事と連携
  • SNS と連動し、検索+拡散の流入チャネルを強化

【結果】

  • 特定キーワードでの検索順位が 2 位 →1 位に上昇
  • 顔出し動画で信頼性が高まり、初回面談の心理的ハードルが低下
  • 「動画を見て親近感が湧いた」という声が多数寄せられるように

このように、公認会計士のホームページは「誰に・何を・どう伝えるか」で成果が大きく変わります。
自分の専門性と強みを正しく伝えられる設計が、選ばれる事務所になるための最大の武器になります。

よくある質問(FAQ)

ホームページ制作を検討している公認会計士の方々から、よく寄せられる質問とその回答をまとめました。
開業年数に関わらず、ホームページがなぜ重要なのか、どのように活用すべきかが分かります。


Q. 個人開業 1 年目でもホームページは必要?

はい、むしろ開業直後だからこそ必要です。

開業 1 年目は、まだ紹介や口コミが少なく、自分からの情報発信が極めて重要な時期です。
その中でもホームページは、「この人に相談してみよう」と思ってもらうための第一の信頼獲得ツールです。

検索経由の新規獲得だけでなく、名刺や SNS と連動して「事務所の顔」として機能するため、信頼感を持たせるプロフィールや業務内容の掲載は開業初期から整備しておくべき要素です。


Q. 顧問契約につなげるにはどう見せるべき?

見込み客が不安を感じず、信頼できると判断できる情報構成と導線が必要です。

具体的には以下のような工夫が効果的です:

  • 実績紹介や対応業種の明記:「同じ業界にも詳しい」と感じてもらえる
  • 料金の目安提示:「安心して問い合わせできる」と思わせる
  • 無料相談フォームの導線強化:迷わせず、すぐにアクションできる環境

さらに、「代表あいさつ」「事務所の理念」などを加えることで、共感や信頼を引き出すことが成約率向上に直結します。


Q. ブログはやった方がいい?

長期的に見れば、やった方が確実にプラスです。

ブログは単なる集客ツールではなく、専門性のアピールと信頼性の向上を両立できるコンテンツ資産です。
例えば以下のような内容は、見込み顧客に刺さりやすいです:

  • 「これから法人化を検討している方へ|税理士との違いも解説」
  • 「2025 年税制改正のポイントと実務対応」
  • 「クラウド会計導入のメリットと注意点」

月 1 回の更新でも継続すれば SEO にも効果的ですし、「この会計士は情報感度が高い」と評価される要素になります。


Q. 制作後の運用が不安です…

更新や保守を含めたサポート体制が整っている会社を選べば安心です。

特に公認会計士は本業が忙しく、自身での更新やトラブル対応が負担になりやすい職種です。
そのため、以下のようなサポート内容があるかを確認しましょう:

  • 軽微な修正やページ更新の代行
  • ブログ代筆や SEO アドバイスの提供
  • セキュリティやバックアップの対応
  • 操作マニュアルの提供や電話サポート

また、月額制(サブスク型)の制作サービスを活用すれば、初期費用を抑えながら運用も一括サポートしてもらえるため、初めての方にも安心です。


ホームページ運用には不安がつきものですが、正しいパートナー選びと継続的なサポート体制があれば、安心して“事務所の資産”として育てていくことができます。

まとめ|信頼される会計士事務所には、伝わるホームページがある

公認会計士という職業は、専門性が高く、顧客にとっての「信頼」が最も重視される業種のひとつです。
そしてその信頼は、会った瞬間に築かれるものではなく、出会う前の“情報接点”からすでに始まっています。

今の時代、ホームページは単なる会社案内ではなく、あなたの専門性・実績・人柄を伝える“営業担当”であり、最初の信頼構築の場です。
どれだけ高いスキルを持っていても、それを正しく伝えられなければ、チャンスを逃してしまうことになります。

この記事で紹介したように、

  • トップページやサービス紹介で専門性を明示し
  • プロフィールや実績紹介で信頼と人柄を伝え
  • SEO やブログで継続的に価値を発信し
  • 明確な CTA 導線で“問い合わせされる設計”を整える

という一連の流れが、顧問契約や新規相談につながるホームページに共通する成功要素です。

特に開業間もない方や、集客に伸び悩んでいる方こそ、ホームページの見直しが事務所の未来を大きく変えるきっかけになります。

信頼される会計士事務所には、信頼が伝わるホームページがある。
そう言い切れる今だからこそ、あなたの魅力が伝わるホームページを、今このタイミングで見直してみてはいかがでしょうか。

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