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介護施設ホームページ制作で失敗しない方法|信頼を得る構成とデザインのコツとは?

2025-06-05

監修:久保谷 太志

経済産業大臣認定 中小企業診断士 / Web制作ディレクター

介護施設のホームページ制作

はじめに|なぜ今、介護施設にホームページが必要なのか?

高齢化が進む日本社会において、介護施設のニーズは年々高まっています。その一方で、利用者やその家族が安心して施設を選ぶためには、信頼できる情報源の存在が欠かせません。そこで大きな役割を果たすのが、施設独自のホームページです。

かつては、パンフレットや地域の紹介冊子だけで施設の魅力を伝える時代もありました。しかし現在は、多くのご家族がインターネットで情報収集を行うのが当たり前になっており、ホームページは第一の接点=**「デジタルな施設見学」**として機能しています。

ホームページが担う 4 つの重要な役割

  1. 信頼性の可視化
    設備やサービス、スタッフの紹介、運営法人の情報などを丁寧に掲載することで、**「ここなら安心できそう」**という信頼感を醸成できます。

  2. 差別化ポイントの発信
    他の施設にはない強みや特長、理念をしっかりと打ち出すことで、競合との差別化が図れます。

  3. 利用者・家族の不安の払拭
    よくある質問(FAQ)やブログでの活動報告などを通じて、**「どんな毎日を過ごしているのか?」**が具体的に伝わり、不安を軽減できます。

  4. 問い合わせ・資料請求・見学予約の入口
    スマートフォン対応の問い合わせフォームや LINE 連携などを整備することで、アクションにつながる導線として活用できます。

ホームページがない・機能していないことで生じるデメリット

逆に、ホームページがない、あるいは古くて情報が更新されていない場合は、次のような機会損失につながる恐れがあります。

  • 競合施設に流れてしまう
  • Google 検索に表示されず候補にすら入らない
  • 「ちゃんとしていない施設」という印象を与えてしまう
  • 人材採用においても不利になる

つまり、今や介護施設にとってホームページは、**単なる広報ツールではなく「信頼と選ばれる理由を示す営業ツール」**であり、資産として育てていくべき存在だと言えるのです。

本記事では、そんな介護施設のホームページ制作において失敗しないための構成・デザイン・導線・費用相場・成功事例を総合的に解説していきます。

1. 信頼されないホームページの共通点とは?

介護施設のホームページは、信頼感の伝達が最も重要なポイントです。施設の雰囲気やサービスの質は直接見学してもらうのが一番ですが、まずはインターネット上で情報を得る利用者やご家族にとって、ホームページが最初の判断材料になります。

しかし、せっかくホームページがあっても「信頼されない」「選ばれない」ものになってしまっては意味がありません。ここでは、実際によく見られる信頼を損ねてしまうホームページの特徴を解説します。

1-1. 情報が古く更新されていない

トップページに「2020 年のお知らせ」が残っていたり、スタッフ紹介や料金表が何年も前のままになっているホームページは要注意です。情報の鮮度が保たれていないと、それだけで「運営がずさんなのでは?」という疑念を抱かせてしまいます。

特に介護施設は、日々のケア体制や感染症対策、空き状況など、最新の情報が求められる業種です。少なくとも月 1 回程度の更新があると、信頼性が大きく高まります。

1-2. スマホで見づらいレイアウト

今やインターネットユーザーの 7 割以上がスマートフォンを利用しており、特に働きながら施設を探している家族層にとってはスマホ対応が必須です。

にもかかわらず、スマホで見ると文字が極端に小さい、写真がはみ出す、メニューが押しにくい…といった「レスポンシブ非対応」のホームページは、途中で離脱される可能性が非常に高くなります。

スマートフォンでも見やすく、**直感的に操作しやすい UI(ユーザーインターフェース)**を設計することが、信頼獲得の第一歩です。

1-3. 利用者目線の内容になっていない

施設の理念や沿革、専門用語を多用したケア方針など、「伝えたいことばかり」で構成されたホームページは、利用者や家族にとって「わかりづらい」「知りたいことが載っていない」印象を与えてしまいます。

重要なのは、利用者目線で「何が知りたいのか?」を意識して構成を組むことです。

たとえば:

  • 「月額費用の目安は?」「食事の内容は?」「家族の面会は可能?」といった具体的な疑問に答える内容
  • 「施設内の様子がわかる写真」「1 日の過ごし方の例」「スタッフの雰囲気が伝わる紹介文」など安心につながる要素

がきちんと掲載されているかがカギになります。

1-4. 問い合わせしづらい/導線が不親切

ホームページを見て「ここ良さそう」と思っても、問い合わせボタンが見つからない、または電話番号しか載っていないようなケースでは、せっかくの興味もそこで終わってしまいます。

特にスマホユーザーにとっては、

  • スクロールに応じて常に表示される固定の「見学予約」ボタン
  • タップで直接電話できるリンク
  • LINE 連携や簡易フォームによる問い合わせ窓口

などが整っていることで、コンバージョン率(問い合わせ・見学予約)を大きく左右します。


このような「信頼されないホームページ」の特徴を避け、安心感・見やすさ・行動しやすさをしっかりと備えた設計を行うことが、成果を出す介護施設サイトの第一歩となります。


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2. 信頼感を得るためのホームページ構成とは?

介護施設のホームページにおいて最も重要なのは、閲覧者に安心感と信頼感を与える構成にすることです。ご利用者本人はもちろん、そのご家族が閲覧したときに「この施設なら安心して任せられそう」と思えるかどうかが、問い合わせや見学予約につながる大きな要因になります。

このセクションでは、実際に成果を上げている施設サイトに共通する信頼される構成の具体例を紹介します。

2-1. ファーストビューに施設理念・写真・連絡先を明示

ホームページを開いたとき、最初に目に入る「ファーストビュー」は最も重要な要素です。

ここで閲覧者に与える印象は、その後の滞在時間や信頼感に直結します。ファーストビューには以下の要素をしっかり盛り込みましょう。

  • 施設の理念や運営方針を一言で伝えるキャッチコピー
  • 笑顔のスタッフ・利用者の写真など安心感を与えるビジュアル
  • すぐに電話・問い合わせができる連絡先や CTA(行動導線)

これらをバランスよく配置することで、「どんな施設か」「安心して相談できるか」が瞬時に伝わります。

2-2. 施設紹介(写真・設備・対応サービス)の充実

入居や通所を検討するにあたって、施設の様子を写真で見られることは非常に大切です。

  • 居室や浴室、食堂、リビングなどの写真
  • バリアフリー設計や最新設備などの紹介
  • 対応している介護サービスの具体例(例:要介護 3 まで、認知症ケア、デイサービスなど)

これらを丁寧な説明とともに掲載することで、施設見学前の不安を軽減し、安心して次のステップに進んでもらえるようになります。

また、季節ごとのイベント写真やレクリエーションの紹介なども、暮らしの楽しさを伝える良い材料になります。

2-3. ご家族の声・ご利用者の声で安心感を与える

施設側の説明だけでなく、実際に利用している方のリアルな声があると、閲覧者の信頼度は大きく向上します。

  • ご利用者ご本人からの「生活の変化」や「スタッフの対応への安心感」
  • ご家族からの「預けることへの不安が解消された」「丁寧な報告がある」などの声

これらの具体的なエピソード名前(またはイニシャル)・年齢などの情報を添えると、信ぴょう性が高まり、より大きな安心感につながります。

2-4. 職員紹介・理念・運営者情報で「顔が見える」施設に

誰がどんな思いで運営している施設なのかを明確に伝えることも、信頼の獲得に直結します。

  • 施設長やスタッフの写真付き紹介
  • ケアマネージャー・看護師などの役職・資格紹介
  • 運営法人の理念や歴史、地域との関わり

これらを掲載することで、**「顔が見える安心感」**を提供でき、特に「初めて介護施設を探している」ご家族にとっては大きな判断材料になります。

2-5. よくある質問(FAQ)や費用ページの設置で不安を払拭

介護施設に関する疑問や不安は多岐に渡ります。中でも費用面や契約内容に関することは非常に重要です。

以下のような内容は、専用ページを設けて丁寧に説明するのが理想です。

  • 初期費用・月額費用の内訳や支払い方法
  • 医療対応や緊急時の対応
  • 見学や入所までの流れ
  • 面会のルール、持ち物、必要書類など

これらを網羅することで、「疑問点を電話で聞かなくても安心して検討できる」ホームページとなり、結果として問い合わせ率や CV 率の向上につながります。


以上のように、利用者やご家族の立場に立って構成を設計し、視覚的にも感情的にも安心感を与えるホームページを目指すことが、信頼を勝ち取る最大の近道です。

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👉 老人ホームのホームページ制作ガイド|家族が選ぶ信頼と安心の伝え方

3. 集客にもつながるデザインと機能の工夫

介護施設のホームページは、単なる情報掲載の場ではありません。**信頼を伝えるだけでなく、実際の問い合わせや資料請求につなげる「営業ツール」**としても大きな役割を果たします。

ここでは、ホームページを「選ばれる施設」に育てるために重要なデザイン・機能面での工夫を具体的に解説します。

3-1. スマホ・タブレット対応(レスポンシブ)

介護施設を探すユーザーの多くは、スマートフォンやタブレットから情報を調べています。パソコン前にじっくり座って探すより、通勤時間や家事の合間にサッと確認するケースが主流です。

そのため、どの端末からでも快適に閲覧できる「レスポンシブ対応」は必須です。特に気をつけるべきポイントは以下の通りです。

  • ボタンやリンクは指でタップしやすいサイズに
  • 文章は読みやすい大きさと行間に調整
  • 写真や表組みはスマホでも見やすいレイアウトに

スマホ表示でストレスを感じると、閲覧途中で離脱されるリスクが高まり、集客機会を逃すことにつながります。

3-2. お問い合わせボタン・LINE 連携の導線設計

ホームページを見て「この施設、良さそう」と思っても、問い合わせ方法がわかりにくければ行動に移してもらえません

おすすめは、以下のような導線設計です。

  • 画面の下部や右下に常に表示される「固定型のお問い合わせボタン」
  • LINE 公式アカウントと連携して、「LINE で相談」ボタンを設置
  • 電話ボタンをタップすると即発信できる設計(スマホ向け)

問い合わせまでのハードルを下げる工夫が、CV(コンバージョン)率向上に直結します。

3-3. 写真・動画の品質が印象を左右する

写真や動画の印象は、その施設の「空気感」や「人柄」を伝える最も重要な要素です。

ぼやけた写真や画質の悪い動画では、「管理が行き届いていないのでは?」というネガティブな印象を与えかねません。

  • スタッフの笑顔、清潔な設備、食事の様子など、日常の魅力が伝わる写真
  • 「1 日の流れ」や「ご利用者インタビュー」などの短い紹介動画

これらをプロ品質で掲載することで、信頼感・安心感・清潔感が一気に高まります

3-4. 自動パンフレット DL 機能・資料請求ボタンの導入

「まずは資料を見てみたい」という層のために、パンフレットのダウンロード機能を設けるのも有効です。

  • 名前・メールアドレスを入力すると PDF が自動送信される仕組み
  • 介護保険の利用条件や料金の詳細が載った PDF 資料

これにより、営業対応の手間を減らしつつ、確度の高いリード(見込み客)情報が獲得できます

さらに、郵送での資料請求フォームを併設すれば、ネットに不慣れな高齢者のご家族にも対応可能です。

3-5. お知らせ・ブログ機能で「活動が見える」施設へ

「普段どんなことをしているのか」「職員はどんな人たちか」を可視化するには、ブログやお知らせ更新が有効です。

  • 季節のイベント報告(例:ひな祭り、クリスマス会)
  • 職員の日常の気づきやケアの工夫
  • 新しい取り組みや感染症対策の様子

定期的な発信により、「活動がしっかり行われている施設」「職員の雰囲気が温かそう」といった感情的な信頼を醸成できます


これらの工夫を盛り込むことで、ホームページが**信頼を高めると同時に、見込み顧客の獲得を促進する「集客ツール」**として強力に機能するようになります。

4. 施設の信頼感を高めるデザインのポイント

介護施設のホームページにおいて、「デザイン」はただの見た目ではありません。訪問者に与える第一印象を左右し、安心感や信頼感を築くための重要な要素です。

この章では、信頼感のあるホームページを構築するうえで意識したいデザインのポイントを解説します。

4-1. 柔らかく安心感のある配色・フォント選び

介護施設のホームページでは、ビビッドで派手な色使いよりも、落ち着いた配色や温かみのある色合いが適しています。

おすすめのカラー例:

  • ベージュ系、アイボリー:温かく家庭的な印象
  • パステルブルー・グリーン:清潔感と穏やかさ
  • アースカラー系:自然体・信頼感のあるトーン

フォントについても、読みやすさと親しみやすさを兼ね備えた書体を選ぶことが重要です。明朝体や手書き風フォントは使い方を誤ると読みづらさを生むため、Web 向けのゴシック体や丸みのあるサンセリフ体が無難です。

4-2. 清潔感・安心感を伝える写真の使い方

**「どんな場所で、どんな人が、どんなふうにケアしているのか」**は、写真から得られる最も大きな情報です。

写真の選び方・見せ方において意識すべきポイントは以下です。

  • 日中の明るい時間帯に撮影した自然光の写真
  • スタッフや利用者の笑顔が自然に映ったショット
  • ご家族向けのイベントや日常風景も積極的に掲載

また、画像サイズが大きすぎたり、逆に画質が粗いと、見づらさや不信感の原因になることもあります。最適な画質・サイズでの掲載が重要です。

4-3. 読みやすさを考えたレイアウト設計

読みやすさは、ユーザー体験に直結します。情報の構造を整理し、直感的に理解しやすいデザインにすることで、離脱率を下げることができます。

具体的な工夫例:

  • セクションごとに背景色を変えて情報をブロック化
  • アイコンを活用して視覚的に内容を補助
  • 文字の大きさ・行間を適切に設定(PC でもスマホでも快適に)

また、高齢者のご家族が閲覧することも多いため、文字サイズはやや大きめに設定するのが望ましいです。

4-4. 他施設と差別化できるデザインの工夫

介護施設のホームページは、似たようなデザインになりがちです。だからこそ、施設ごとの「らしさ」や「理念」を視覚的に表現することが差別化につながります

差別化のためのヒント:

  • オリジナルイラストやアイコンを活用したデザイン
  • 地域性を感じさせる色やモチーフ(例:地元の花や風景)
  • スタッフやご利用者の写真を多用し、「顔が見える」安心感

重要なのは、**「かっこよさ」ではなく、「親しみ」と「信頼感」**を与えるデザインであることです。


デザインの力を活かせば、言葉では伝えきれない温もりや安心感を視覚的に届けることができます。それは、利用検討中のご家族にとって、最終的な決断を後押しする大きな材料となるでしょう。

5. SEO と MEO で地域から選ばれる施設へ

どれほど優れた介護サービスを提供していても、「検索しても見つからない」施設は選ばれにくいのが現実です。今の時代、ご家族が施設を探すときの主な手段はスマホによる検索であり、検索結果に表示されなければ候補にも上がりません。

この章では、**SEO(検索エンジン最適化)MEO(地図エンジン最適化)**を活用して、地域で見つけられ、選ばれるためのポイントをご紹介します。

5-1. 「エリア名+介護施設」などのキーワード設計

SEO 対策の第一歩は、ユーザーが実際に検索するキーワードを想定して、ページに自然に盛り込むことです。

介護施設で効果的なキーワードの例:

  • 「〇〇市 介護施設」
  • 「△△ 駅 有料老人ホーム」
  • 「□□ 区 デイサービス おすすめ」

これらのキーワードを、タイトル・見出し・本文・画像の代替テキスト(alt)などにバランスよく配置することで、検索エンジンからの評価が高まります。

ポイントは、「詰め込みすぎず、自然な文脈で配置すること」。ユーザーにとって読みやすく、検索エンジンにも伝わりやすい文章構成を心がけましょう。

5-2. Google ビジネスプロフィールの登録と活用

MEO(Map Engine Optimization)対策としては、**Google ビジネスプロフィール(旧 Google マイビジネス)**の活用が欠かせません。

施設名や住所を登録するだけでなく、以下のような情報も充実させることで検索結果の「地図枠」に表示されやすくなります。

  • 高品質な施設の外観・内観写真
  • 介護内容やサービス詳細
  • 営業時間・電話番号
  • 利用者やご家族からの口コミ・返信

定期的な投稿(イベント情報やお知らせなど)を追加することで、施設の“活動が見える”ようになり、信頼度もアップします。

5-3. スタッフブログやコラムで検索流入を増やす

検索順位を上げるためには、「動的なコンテンツの更新」が重要です。そこで効果を発揮するのが、ブログやコラム記事の継続的な発信です。

たとえば:

  • 「認知症ケアの工夫」
  • 「レクリエーション活動の様子」
  • 「施設での季節イベント報告」

こうした記事を月に 1〜2 本でも発信することで、ロングテールキーワードからの検索流入が期待でき、SEO 評価も向上します。また、閲覧者に施設の雰囲気が伝わりやすくなり、親近感や信頼感を得るきっかけにもなります。

5-4. 施設名・住所・電話番号の一貫性と表示最適化

MEO・SEO の両面で意外と見落とされがちなのが、NAP 情報(Name, Address, Phone)の統一です。

ウェブサイト上の表記と、Google ビジネスプロフィール・SNS・口コミサイト・地域情報サイトなど、すべての表記が完全に一致していることが検索評価の安定につながります

さらに:

  • 電話番号はハイフン含め統一(例:03-1234-5678)
  • 施設名の略称や表記ゆれを避ける
  • フッターやお問い合わせページに明確に記載する

といった基本を徹底することが、検索エンジンからの信頼性評価につながります。


SEO と MEO は、一度対応したら終わりではなく、継続的な運用が必要な施策です。しかし、地道な取り組みをコツコツ続けることで、地域での検索上位に表示され、競合よりも一歩リードした集客が可能になります。

6. ホームページ制作の費用相場とプラン選び

介護施設がホームページを制作する際、最も気になるのが「いくらかかるのか?」という費用面でしょう。安さだけで選ぶと、思ったような成果が得られなかったり、修正対応に追加費用が発生することもあります。ここでは、介護施設におけるホームページ制作の費用相場と、プラン選定のポイントについて詳しく解説します。

6-1. 初期費用と月額費用の目安

ホームページ制作には大きく分けて「初期費用」と「月額費用(運用費)」があります。

  • 初期費用の相場:10 万円〜60 万円

    • テンプレート型:10 万〜30 万円程度
    • オリジナルデザイン型:30 万〜60 万円以上
  • 月額費用の相場:3,000 円〜15,000 円程度

    • サーバー・ドメイン維持費、簡単な修正対応、セキュリティ対策含む

制作会社によっては「初期費用 0 円+月額 1 万円〜」というプランもありますが、契約期間の縛りや機能制限がある場合もあるため、内容をよく確認することが大切です。

6-2. テンプレート型とオリジナル型の違い

費用に大きく影響するのが、テンプレート型とオリジナル型の違いです。

  • テンプレート型

    • 既存のレイアウトに写真と文章を当てはめる形式
    • 費用を抑えられ、納期も短い
    • デザインの自由度や差別化には限界がある
  • オリジナル型

    • 完全にゼロから施設の特徴に合わせて設計
    • デザイン性・情報設計ともに自由度が高い
    • 専門性や信頼感を強く伝えたい施設に向いている

「費用を抑えて最低限の内容で始めたい」のか、「信頼感をしっかり打ち出したい」のかで選択肢が変わってきます。目的に合ったプランを選びましょう。

6-3. 写真撮影・コピーライティングは含まれる?

制作プランに写真撮影や文章作成(コピーライティング)が含まれているかは、見落としがちなポイントです。

  • 写真撮影

    • 専門のカメラマンによる撮影は 3 万〜10 万円程度
    • 信頼感や施設の雰囲気を伝える上で重要
  • コピーライティング

    • 施設紹介文やトップページの構成文などをプロが執筆
    • 読みやすく、検索にも強い文章を作れる

これらが含まれていない場合は、施設側で準備しなければならず、結果的に手間や費用がかかることもあるため、事前の確認が重要です。

6-4. 運用保守・修正サポートの範囲に注意

ホームページは「作って終わり」ではなく、運用・保守・改善を続けていくことが成果につながります。そのため、月額費用に含まれるサポート範囲を必ず確認しましょう。

  • 簡単な文言変更や写真差し替えは無料対応か?
  • ブログ投稿やお知らせ更新のサポートはあるか?
  • セキュリティやバックアップ対応は含まれるか?

また、電話やメールでのサポート対応の有無・対応スピードもチェックポイントです。


制作費用は施設の規模や目的によって大きく変動しますが、安さだけで選ぶのではなく「何が含まれているか」「どこまでサポートされるか」まで見て総合的に判断することが、後悔しない選択につながります。

7. 制作会社の選び方|介護施設に強い業者とは?

介護施設のホームページ制作は、ただ見た目が良いだけでは意味がありません。利用者の家族に安心感を与え、信頼される情報発信ができるサイトに仕上げるためには、業者選びが非常に重要です。ここでは、介護施設向けホームページ制作において重視すべき 4 つのポイントをご紹介します。

7-1. 医療・福祉業界の実績があるか

介護施設のホームページは、業界特有のルールや配慮が求められます。

  • 高齢者やそのご家族に向けたわかりやすい表現
  • 介護保険サービスに関する正確な情報の掲載
  • 職員や施設の信頼性を伝える工夫

そのため、医療・福祉分野での制作実績がある会社は、ニーズを深く理解しており、適切な提案ができる傾向があります。過去に手がけた施設の事例や、類似業種(デイサービス・グループホームなど)の実績があるかを確認しましょう。

7-2. 担当者の提案力・コミュニケーション力

実際にやり取りをするのは制作会社の「担当者」です。この人物の提案力や説明のわかりやすさによって、完成するホームページの質が大きく左右されることを忘れてはいけません。

  • サイト構成の意図をきちんと説明してくれるか
  • 施設の強みや特色を引き出す質問をしてくれるか
  • 専門用語ばかりでなく、かみ砕いて説明してくれるか

こうしたポイントを通じて、信頼できるパートナーかどうかを見極めることができます

7-3. 運用後のサポート体制が整っているか

ホームページは、公開後も日々の更新や改善が必要です。そのため、制作後の「保守・運用サポート」がどこまで含まれているかを確認しておくことは必須です。

  • お知らせの更新やブログ投稿の代行ができるか
  • セキュリティ対策(SSL・バックアップ等)が整っているか
  • LINE 連携や予約フォームの修正なども相談できるか

施設内で運用が難しい場合でも、サポート体制が整っていれば安心です。契約前に具体的な対応内容と範囲を聞いておきましょう。

7-4. 実際の制作実績でデザインと機能を確認

見積もりや提案書だけでは判断できないのが、実際の完成クオリティです。過去に制作したホームページをいくつか見せてもらい、次の点をチェックしましょう。

  • 見やすく、やさしいデザインになっているか
  • 写真や導線がしっかり整っているか
  • スマホでの表示に問題はないか

また、自施設の希望に近いテイストの実績があるかを確認することで、仕上がりのイメージを明確にできるようになります。


介護施設のホームページは「信頼される施設づくり」の一環です。単なる価格比較だけではなく、業界理解・提案力・サポート内容・実績の 4 つの軸から総合的に業者を見極めることが、後悔しない制作への第一歩となります。

8. 実際の成功事例と改善ポイント

介護施設のホームページ制作は、単なる「情報提供の場」ではなく、見学予約や資料請求といった行動につなげるための仕組みが必要です。ここでは、実際に改善を行った施設の事例をもとに、成果を上げたポイントをご紹介します。

8-1. 事例 1:ホームページからの見学予約が月 5 件 → 15 件に

東京都内のある有料老人ホームでは、ホームページからの見学予約数が月に 5 件程度と低迷していました。ヒアリングの結果、以下のような課題が見つかりました。

  • 見学予約フォームがページ下部にあり、目立たない
  • スマートフォンではフォームまで辿り着きにくい
  • 訪問者の「不安」に先回りして答えていない構成

そこで行った改善は以下の通りです。

  • ファーストビューに「見学予約はこちら」ボタンを常設
  • よくある質問や見学の流れをページ上部に明記
  • スマホでも 1 タップでフォームへ飛べるよう導線を設計

結果として、月 5 件だった見学予約が 3 倍の 15 件以上に増加し、入居率にも好影響を与える結果となりました。

8-2. 事例 2:Google マップと連動し、地域検索で上位表示

地方都市のグループホームでは、「エリア名+介護施設」で検索しても検索結果にほとんど表示されない状態が続いていました。地域の認知度を上げるため、以下の施策を実施しました。

  • Google ビジネスプロフィール(旧 Google マイビジネス)を整備
  • ホームページと地図情報をしっかり連動させ、住所や電話番号も統一
  • 「○○ 市 介護施設」「○○ 市 グループホーム」などの地域名+サービス名のキーワードを意識したコンテンツ作成

さらに、施設ブログで地域の行事レポートや職員の紹介記事を投稿することで、検索エンジンからの評価も向上。3 ヶ月後には Google 検索結果の地図枠(ローカルパック)に常時表示されるようになり、資料請求数が 2 倍に増加しました。

8-3. 事例 3:導線改善で資料請求率が倍増したレイアウト例

ある介護付き施設では、ページ閲覧数は多いものの、資料請求まで至らないユーザーが多く、コンバージョン率が 0.8%と低い状態でした。

課題として浮かび上がったのは以下の点です。

  • ボタンの配置が目立たない
  • フォームが煩雑で入力項目が多すぎる
  • 「資料請求をするメリット」が明示されていない

これらを踏まえ、改善した内容は次の通りです。

  • 「資料請求はこちら」のボタンを各セクションの下部に設置
  • フォームを最短 2 ステップに簡略化
  • 「資料内容例」や「よくある質問」リンクをボタン下に配置

この結果、資料請求率は 1.6%に向上し、月間の資料請求件数も 2 倍以上に増加。運営者からは「資料請求後の電話問い合わせも増えて、入居につながる流れが明確になった」との声が寄せられています。


これらの事例が示すように、ホームページの構成・導線・SEO 対策を適切に行えば、集客力や信頼性は確実に向上します。単なるデザインではなく、「どのような成果を得たいか」から逆算した設計こそが成功の鍵となります。

9. よくある質問(FAQ)

介護施設のホームページ制作に関して、実際の現場でよく寄せられる疑問や不安について、わかりやすく解説します。制作前の検討材料として、ぜひご活用ください。

9-1. スタッフに更新作業はできる?

基本的な更新作業はスタッフでも可能です。

多くのホームページ制作会社では、**ブログやお知らせの投稿、写真の差し替え、文章修正などを直感的に操作できる CMS(管理画面)**を導入しています。たとえば、WordPress や専用の更新ツールを使えば、専門知識がなくても簡単に対応可能です。

ただし、「レイアウト変更」や「機能の追加」などは制作者側に依頼が必要な場合があるため、更新の範囲を事前に確認しておくことが大切です。また、更新が不安な場合は、月額サポート付きの保守プランを契約するのも安心です。

9-2. 写真撮影は自分たちで行っても大丈夫?

可能ですが、印象に大きな差が出ます。

スマートフォンのカメラ性能は年々向上していますが、ホームページは**施設の第一印象を決める「顔」**です。特にファーストビューや施設紹介ページに使用する写真は、プロカメラマンによる撮影をおすすめします。

もし自分たちで撮影する場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 明るい時間帯に自然光で撮る
  • 被写体がブレていないか確認する
  • 背景が雑然としていないか整える

また、写真の構図や色味の補正なども必要になるため、画像編集も含めて外注することで信頼感が大きく向上します。

9-3. 利用者の顔写真や実名は載せても問題ない?

必ず事前に同意を得ることが必要です。

ホームページ上に利用者の顔写真や実名を掲載する際には、個人情報保護の観点から「書面での同意取得」が必須です。特に介護施設の場合、ご家族の了承も含めて、以下のような点を明確にしておくことが望まれます。

  • 掲載する目的(例:利用者の声の紹介)
  • 掲載する範囲(顔写真、名字のみなど)
  • 掲載期間(期限付きか常設か)

実名の使用は極力控え、イニシャルや仮名、似顔絵などで代用するのが安全です。写真についても後ろ姿や手元など、個人が特定されにくい工夫をすると良いでしょう。

9-4. パンフレットや資料とホームページはどう使い分ける?

ホームページと紙のパンフレットは役割が異なります。

  • ホームページ: 常に最新の情報を掲載し、オンライン上で検索・閲覧される入口
  • パンフレット・資料: 見学時や郵送で渡し、オフラインでの信頼感を補強する役割

ホームページは集客や予約の「きっかけ」を作るものであり、パンフレットはそれを補完する「詳細説明資料」として活用できます。

最近では、ホームページ上に「資料請求」ボタンを設置し、PDF パンフレットを自動でダウンロードできる機能を設ける施設も増えています。印刷コストを抑えつつ、利用者にも利便性があるためおすすめです。


このように、よくある疑問にはあらかじめ明確な対応策を講じておくことで、スムーズな制作・運用が可能になります。施設の方針や運営体制に合った運用ルールを整備することも、信頼されるホームページ運用の第一歩です。

10. まとめ|信頼される施設の第一歩はホームページから

介護施設の選定において、ホームページは第一印象を決める非常に重要な接点です。入居者本人だけでなく、ご家族にとっても「信頼できる施設かどうか」を見極める手段のひとつとして活用されています。つまり、ただ情報を載せるだけではなく、「安心」「清潔感」「温かみ」「透明性」といった印象を与える工夫が求められます。

本記事では、ホームページ構成からデザイン、機能、SEO、費用相場、そして制作会社の選び方までを網羅的に解説しました。ここで改めて、信頼される介護施設ホームページのポイントを整理しておきましょう。

  • ファーストビューに理念や雰囲気が伝わる写真と導線を
  • 利用者の声やスタッフ紹介で「顔が見える」安心感を
  • 質の高い写真・動画、資料請求・LINE 導線などの導入
  • 清潔感ある配色・レイアウトで印象をアップ
  • 地域キーワードや Google ビジネスプロフィールを活用した SEO・MEO 対策
  • 明確な費用プランと信頼できる制作会社の選定

これらの要素が揃うことで、施設の魅力を正確かつ効果的に伝えることが可能となり、見学予約や資料請求、信頼の獲得へと直結します。

そしてなにより大切なのは、「ご利用者やご家族にとって本当に役立つ情報」を丁寧に届けるという姿勢です。その思いやりがページ全体の設計や言葉選びに現れ、結果として競合他社との差別化につながります。

ホームページは 24 時間 365 日働く“施設の営業スタッフ”。信頼される第一歩を、そのホームページから踏み出してみませんか?

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